農山漁村は今、人口減少や高齢化、地域コミュニティ機能の低下、地域経済の低迷など、たくさんの課題を抱えています。 その一方で、都市住民が食を通じた交流や豊かな自然を巡る観光、子どもの体験教育などを農山漁村に求める声も増加しています。本事業では、多様なニーズに対応できる受入態勢の充実を図るため、飲食メニューの開発を行っています。

 

オリジナルメニュー調理講習会(専門家派遣業務)

県内3地区に料理の専門家を派遣し、地域で作られている農産物(野菜、山菜、伝統野菜など)や特産品を使った飲食メニューの開発・講習を行いました。特に、ベジタリアン(※1)ビーガン(※2)のお客様に対応したメニューに活用できるスープストック(だし)の取り方を協議会オリジナルレシピとして共有します。開発したオリジナルメニューは、農家民宿等の実践者に講習会を通して普及・提供することを目指します。

使用した農産物、特産品のご紹介

今回は、とんぶり、ちょろぎ、エゴ、セリ、ブラックベリー、里芋、長芋のほか、カリフラワー、ねぎ、大根など多くの野菜を使用したレシピを開発していただきました。

※1)菜食主義者。語源はラテン語の「Vegetus(健全な、新鮮な、活気に満ち溢れたの意)」であり、ベジタリアンは「健康で活気に満ち溢れた人間になるために菜食中心の生活を送る人」という意味になる。一般的に魚を含む肉食を避け、野菜、果物、豆類やきのこ類を好んで食べる人を指す。完全に野菜だけを摂るベジタリアン、肉食は避けるが卵や乳製品を摂るベジタリアンなど、さまざまな種類のベジタリアンがいる。
※2)完全菜食主義者。肉食を完全に避け、食品だけではなく生活のあらゆる面において動物性の製品を使わない人たちを指す。着るものや住まいなどライフスタイルにおいても、革、ウール、シルクやファーなどを使用せず、洗顔料や化粧品などにも動物性油やハチミツ、牛乳などの成分が抽出されていないものを使うなど、生活全般において動物性の素材を使用しない。

<秋田県内3地区で実施した本事業について、講師を務めていただきました>


【専門家】

メディカルハーブ専門店 自然栽培カフェCocoto(ココト)
戸嶋貴美子 氏

カフェオーナー、ハーブ漢方薬膳講師料理研究家、ミラサポ専門講師。講演会やセミナー、お料理教室を主宰。元介護福祉主事。家族代々、すぐ傍で野菜を育て薬草のある生活を送っている。

秋田県よろず支援拠点コーディネーター 管理栄養士
木村まゆみ氏

秋田市にて、管理栄養士がすすめる、介護食品等の販売会社「食naviステーション」を経営。食品開発のアドバイスや健康セミナーを行っている。2020年、秋田県よろず支援拠点のコーディネーターに就任。食品会社・6次産業化事業者へ売上拡大するためには何が必要かを一緒に考え、提案している。衛生管理の重要性をすすめ、安全で美味しい食品をつくりだすお手伝いをしている。