令和3年10月14日(木)実施
※本企画は、8月18日の開催を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の感染状況を鑑みて、10月14日に延期開催しました。
第2回グリーン・ツーリズムサロンについて
第2回グリーン・ツーリズムサロンの報告
10月14日、花まるっ大学・第2回グリーン・ツーリズムサロンを三種町で開催しました。
今年度のサロン第1・2回は、地域に受け継がれてきた伝統文化と技術を後世に伝えるため、先輩農家が教授役を務める講座を開催しています。今回は、伝統料理の「赤づけ」について、JA秋田やまもと「グランママシスターズ」のメンバー、工藤クニヱさん(写真左)を講師にお招きし、教えていただきました。「赤ずし」、「赤まんま」など呼び名にも地域性がありますが、主に能代山本管内を中心に県南の一部でも受け継がれている「赤づけ」は、かつては秋田県全域で食べられていたという記録もあるそうです。
オリエンテーション。参加者の皆さんは、もともと赤づけに馴染みのある方が多い反面、作り方が分からないという方が多数いらっしゃいました。
秋田県立大学地域コーディネーターの泉牧子さんにもご助言いただきました。泉さんの「伝統料理は、世代を飛ばして受け継ぐことは難しい。気負わずに、皆さんから(赤づけを)伝えていってほしい」の言葉が印象的でした。
調理体験に入る前に、作り方の動画を見ました。工程を一度確認することで、調理前にイメージすることができ、理解を深めることができました。
赤づけは、お盆の時期に食べられる料理です。お盆時期の気候が発酵に適しているそう。かつては、数日、常温保存で発酵させる料理ですが、工藤さんのレシピはもっと手軽に作れて、かつ昔ながらの味を楽しめるレシピに改良したものです。
笹の葉の抗菌作用を保存に利用しています。先人たちの知恵が詰まった郷土料理には、その地域の風土や気候も活かされています。ご参加した皆さんの感想にもありますが、この食文化は、やはり後世に残したいと改めて感じたサロンでした。
参加者の声(抜粋)
- 直接先生のお話を聞けてよかった。祖父母のいない家庭で育っていると、なかなか伝統食を口にする機会がない。チャンスあるごとに参加して、後世に伝えたい。
- 楽しかった。母が早くに亡くなったため、教えてもらえなかったので、懐かしく思い、ありがたかった。また参加したいです。地元で教えてくれる人がなかなかいないので、機会があったら教えてほしいです。
- 初めての参加でとても和やかな講習会で、郷土食としてこれからも残していきたい「赤づけ」でした。これからも色々な伝統食があればチャレンジしてみたいと思います。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
おまけ
皆さん、熱心にメモを取っていますね(^^)。この日、工藤さんがご厚意で、おやつに伝統菓子の「麦巻き」を作ってきてくれたのです。それが大好評で、赤づけのほかに麦巻きの作り方も教わりました。ほうれん草の緑が映える麦巻き、子どもも喜んで食べそうな、優しい甘さのおやつでした。