秋田駒ケ岳 2010

秋田県仙北市と岩手県雫石町にまたがる活火山・秋田駒ケ岳。

全国的にも豊富な高山植物が自生している山として知られています。

この夏、たくさんの美しい高山植物に出会いました。

出発は田沢湖高原にある「アルパこまくさ」。食堂や温泉がある駒ケ岳登山の拠点施設です。

施設内には、天候や登山道など登山客への情報提供、バス乗車券の発券などのほか、

活火山・秋田駒ケ岳ならではの火山防災ステーションも設置されています。

この日も県内外から大勢の登山愛好家たちが集まり、朝早くから賑わっていました。

8合目登山口~片倉岳展望台~阿弥陀池

アルパこまくさ発のバスが標高1300mの8合目まで通じています

8合目と頂上の標高差は337m。1時間30分程で誰でも比較的楽に登ることができます。

7月中旬のこの日、街は30度を超す真夏日でも、ここは涼やかで長袖でちょうどいい。 

「疲れた時にこれの匂い嗅ぐとほんとに元気でるんだ!」 と

今回ガイドをしてくださった秋田県自然観察指導員の佐々木節朗さん(右)。

漢方にも使用されるナンブトウキという葉を少し揉んで鼻に近づけると、

ミントのような鼻の奥がスーッとする香りがして、本当に疲れが飛んでいくようでした。

 高山植物の女王 こまくさ

この時期は、最も高山植物が艶やかに咲き誇る季節。7月中旬を少し超えたころだったので、

山には夏の花と秋の花が混在していて、季節の移ろいを感じることができました。

こまくさの見ごろはピークを越えましたが、まだキレイな花が見られるはずです。 

 ゼンテイカ(ニッコウキスゲ)  エゾニュウ
オニシモツケ イワブクロ 
 ハクサンシャジン シロバナトウウチソウ
 トウゲブキ  ハイマツ
 
 ミヤマハンショウヅル ハクサンシャクナゲ 
 
オニアザミ ヨツバシオガマ 

山頂周辺の「秋田駒ケ岳高山植物帯」は、大正15年、国の天然記念物に指定されました。

男女岳に登る
秋田駒ケ岳の最高峰 標高1637m男女岳(おなめだけ)に挑戦。

途中までは石が敷き詰められていて、

その後は延々階段が頂上まで続きます。

この階段がなかなかキツい。。。

 

 

阿弥陀池小屋脇の浄土平には残雪。

男女岳頂上からの眺め。稜線の向こう側は岩手県雫石町。 

ガイドしてくださった自然観察指導員の伊藤惣孝さん(左)と、

同じく自然観察指導員の佐々木節朗さん(右写真左側)と伊藤七朗さん(右写真右側)。 

今回お世話になったのは、秋田県自然観察指導員連絡協議会 大曲・河仙支部の方々。

毎年、自然観察会などを開いて地域の人たちと山の魅力を探っています。

もし、登山はしてみたいけど、一人じゃなかなか始められない…、と思っている方がいれば、

こちらの山の熟練者たちが大いに力になりますよ!

これからの季節- 

8月に入り、

これからの季節はウサギギク、ハクサンシャジン、ウメバチソウなどの秋の花が咲き誇ります。

紫色の花が多い秋の花たちで、山はいっそう秋の雰囲気に包まれることでしょう。

そして、もちろん紅葉の季節。そうしているうちに霜が降り冬がやってきますね。

四季それぞれに魅力的な表情を見せてくれる秋田駒ケ岳。みなさんも一度お越しください。 

・・・・・・・取材協力・・・・・・・

田沢湖展望露天風呂 アルパこまくさ

秋田県自然観察指導員連絡協議会 大曲・河仙支部