男鹿半島ジオパーク 夏井興一さん 様々な自然を体験できる男鹿半島・大潟ジオパーク

地球や大地を意味する「ジオ」、公園や広場を意味する「パーク」、これら2つの言葉を組み合わせたものがジオパークです。地球科学的な価値を持つ場所を日本ジオパーク委員会が認定し制定されます。大地を成す地形・地質の上には土壌があり、人間は作物を育てたり家を立てたりしてきました。人類が創り出したものでなくとも森林、湿地、湖や川など、自然を活かして人々の生活や文化が形成されます。『今ここにいる私たち』この至極当たり前のことを理解するのに格好のフィールドがジオパークなのです。

秋田県にある男鹿半島・大潟ジオパークは、日本列島の形成が理解できる男鹿と、国内2番目の大きさを誇った八郎潟を干拓し出来た大潟村から成ります。7000万年前からつい最近の変化までコンパクトに幅広く学ぶことのできるジオパークになっています。男鹿の寒風山は何度も繰り返された火山活動により溶岩が積み重なり、安山岩からなる現在の姿に。また理科の教科書などでも見かけるグリーンタフという凝灰岩の一種は男鹿の館山崎発祥です。潮瀬崎や門前は今でも侵食が進み、自然は生きていることが感じられれます。最近ユネスコ無形文化遺産に登録された男鹿のなまはげ文化は、男鹿の地形や地域の人々の生活などが強く影響した文化です。生活の中に溶け込んだ男鹿半島の山や地形無くしては、このように広く長い文化継承はなかったでしょう。

秋田県男鹿市では、観光や教育旅行の協力で、韓国からの小学校の先生方、国際教養大学の学生などに対しジオパークのガイドツアーを執り行って来ました。男鹿半島・大潟ジオパークは、海外の国立公園に比べれば少々コンパクトで、40~50m歩けば地形が変わり、半日くらいあれば、山や海、川、草原など様々な自然を楽しむことができます。

寒風山での時間はとても楽しみました。眺めがとてもよく空気も澄んでいて、素敵でした男鹿半島がジオパークであることは知らなかったが、ツアーで訪れた場所すべてが綺麗で、歴史を感じた。また、実際に観る体験は特に面白かった。