秋田白神 食の原風景を訪ねる旅

~3日目 白神山地岳岱を歩く~

とうとう雨が降り出した3日目。今日の主人公は、この雨を蓄え豊かな森を育むブナ。

わたしたち一行は、八峰町を出発し藤里町へ向かいました。

岳岱(だけたい)自然観察教育林
岳岱自然観察教育林は、藤里駒ケ岳の北東側に位置する台地状の緩やかな傾斜地にある
天然林で、標高は620m、12ヘクタールの面積を持っています。
   
 

案内してくれたのは、白神山地自然遺産センター藤里館の

白神自然アドバイザーの齊藤栄作美さん(右)。

トレードマークの山高帽をかぶり、丁寧に熱心に説明してくれました。

   

散策路はウッドチップが敷き詰められていてふかふか。

幼木から樹齢400年という老木まで観察できることから、平成4年、自然観察教育林に

指定され、小学生から車いすの方、お年寄りまで気軽に観察できるよう整備されています。

岳岱は、立ち入りが規制される世界遺産地域ではありません。
しかし、遺産地域に隣接しているので、自由な観察ができるうえに

遺産地域と同じような植生に触れることができるという貴重な場所なのです。

   
 
途中には湧水も。雨のためかキノコもツヤツヤ活き活きしています。
   
昼食は、特製のお弁当。あたたかい豚汁もセットです。
   

ブナと苔むした巨岩、大小様々な石が混在し、
その雰囲気はまるで日本庭園のようだと言われる岳岱。

3日間、白神山地の食に焦点をあてて旅をしてきたわたしたちですが、
最終日に、全ての源である「水」が生まれる場所に触れることができました。

白神産地を覆うブナ林と周囲の木々、腐葉土、長い歴史が蓄えた清らかな水。

これらが息づいてはじめて、生き物が育ち豊かな恵みをもたらしてくれる。

ここを包む空気には、満腹になった身体を中から浄化してくれる不思議な力がありました。

県北担当やっつ

1日目 木都能代の歴史と技、そして稲刈り

2日目 日本海の幸と梨収穫、きりたんぽ作り!