Photograph collection「Mt Chokai travel notes」 Photographed by TOSHIYUKI AWAJI |
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日本百名山・鳥海山(2,236m)は、山麓の周囲約120kmに及ぶ東北第二の高山。海岸から垂直にそびえるように一挙に立ち上がり、海岸線から直線距離にしてわずか16キロの地点に頂上がある。 このような独立した火山峰は全国的にも例がなく、頂上までのわずかな間に海浜、平地、河川、高原、湖沼、湿原、山岳地帯の変化に富んだ自然が圧縮されている。東北の山の中でも独特の植物分布を持ち、高山植物も豊富、チョウカイアザミ、チョウカイフスマは、鳥海山にしか見られない高山植物である。 霊峰・鳥海山は、古来より信仰の山として崇められ、地元の人たちは「山そのものがご神体」と形容している。秋田で生まれ育った人ならば、鳥海山は「懐かしさを感じる原風景」であり、「心のシンボル」でもある。山麓には、長い年月をかけて流れ出す膨大な伏流水が、山を中心に放射状に川をつくり、さまざまな恩恵をもたらしてきた。 秋田を代表する山・鳥海山の魅力の一端を、写真集「鳥海山紀行」(淡路利行著、秋田魁新報社、1500円)をもとに紹介する。その美しい写真は、圧縮・縮小した画像のWebページで表現するのは難しい。興味のある方は、何といっても、実物の写真集を見ることをお薦めしたい。 この写真集の特徴は、自然の芸術作品にとどまらず、写真一枚一枚に、撮影した時の感動が素直にコメントされている。いかに鳥海山を愛し自然を愛しているか、という淡路さんの限りない愛が表現されている。ここでは、写真のコメントをそのまま掲載させていただいた。コメントを含めて、じっくりご覧いただければ幸いです。 能代山本郡校長会で講演した時の記事・北羽新報(1998年8月7日)には、淡路さんのコメントを掲載している。 淡路さんは「鳥海山紀行」と題して、スライドと音楽を交えながら講演した。淡路さんは、写真集を出版するほど思い入れが深い鳥海山や、敬愛するビートルズやモーツァルトについて、スライドを交えながら解説し、 「外国では山は悪魔が住むもの、征服しなければならないものという考えがあるが、日本人は人に恵みを与えてくれるものという意識を持っている」 「医療に携わるものとして、酸素や水は生きるために必要だと知っているが、音楽はなぜ必要なのかと考えた。それは人間の力の及ばない状況で、なにか精神的に大きな影響を与えるのではないか」などと話した。 | |||||
ご協力をいただいた淡路利行さんのプロフィール | |||||
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