秋田県西仙北町刈和野の大綱引き Fundamental principle favor of number one in Japan |
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作業は約一ヶ月前から始まります。綱の原料となる稲ワラは毎年新しいものを用い、二日町、五日町でそれぞれ三五〇〇束ずつ、計七〇〇〇束の稲ワラが使われます。 大綱も尻綱も「グミ」をもとにして作ります。グミは縄の作り方と違い、三つのワラの小たばを交互に編むものです。二日町の大綱は四十二ひろ(約六十四メートル)で 男の厄年を象徴。五日町の大綱は三十三ひろ(約五十メートル)で女の厄年を象徴しています。 |
両町の大綱は綱引き当日の一週間前、「ドップ」と呼ばれる両町の境界付近に飾られます。 | ||||
大綱引き当日浮島神社で神官らによって神事が行われた後、「市神」奉裁した行列は大綱のある場所へと向かいます。一行は神官、大綱引保存会長、役員二日町、五日町の建元の方々です。 |
雄綱は二日町の若衆によって二日町の方へ。雌綱は五日町の若衆によって五日町の方へのばされます。その後それぞれの大綱には尻綱、小綱が結びつけられます。 | ||||
大綱を結び合わせるため、両方の大綱を出さなければなりません。どちらが先に出すか、またどれだけ出すのか・・・・・。 「おまえの方で出せ」 「いや出さない」 「ならば押し合い、さあ来い」と押し合いになります。 |
建元は人の集まり具合をみて「綱の出し合い」の指図をします。 綱の周囲に集まった人たちは堤灯の振りに合わせて「ジョウヤサノサー」のかけ声をかけながら綱を出し合います。 | ||||
危険が伴う作業なだけに、熟練した建元が行います。 |
結び目の所に上がっている建元がサッと手を上げ、「ソラッー」と叫ぶと引き合いの開始です。提灯の振りに合わせて「ジョヤサノサー」の掛け声をかけながら、渾身の力をふりしぼって引き合います。 | ||||
数千人の力で引かれた綱の結び目は固く締まり、これをほどく作業は容易なことではありません。しかし大槌やテコを使ってなんとかほどき、すべての綱は浮島神社の境内に運ばれます。 |