3月2日、今年度最後となるグリーン・ツーリズム花まるっ大学を遊学舎で開催しました。
今回は「食の体験」として、当協議会相談員で昨年7月に「地域で受け継いでいきたい 伝統の味」という
料理本を刊行した真崎正子相談員の指導のもと、実際にそのテキストに載っている料理を作りました。
真崎相談員に教えてもらう料理は、「にしんの棒煮(一本煮)」と「笹葉餅」です。
笹葉餅は、3月のひな祭りのときにいただく、仙北市近辺に伝わる郷土菓子です。
4グループに分かれて調理実習開始!はじめは、にしんの下処理から。
グループ内でも、その調理法を教えあう様子が見られました。
にしんを番茶でさっと煮たあと完全に冷まし、さらにそれを調味料を加えただし汁でコトコトと
煮ます。おいしく味がしみこみますように(^^)
そして、笹葉餅づくりに取り掛かりました。こちら(写真右)が、真崎相談員が作ったお餅。
もち米粉と小麦粉を混ぜたものに、4色の色付けをしました。包丁の背で葉の飾りを付けます。
黒っぽく見える部分は、笹の葉を焼いて出したものだそうです。
皆さん、手のひらに濡れ布巾を置き、その上で餅の形を整えて包丁を使って飾り付けに挑戦しました。
さぁ、にしんの棒煮もできて、笹葉餅も蒸し終わったら試食会です!
ちょうどお昼に差し掛かる時間ということもあり、協議会会員をはじめ参加者の皆さんには
たくさんの自慢の一品をお持ち寄りいただきました!
目移りしてしまう料理の数々に、目が輝きます(^^)
山菜など保存食を使った料理も皆さんお得意ですね!
にしんの棒煮はとても味付けが良く、甘めの笹葉餅はご家族にお土産にする方もいらっしゃいました。
午後は、調理実習をやってみての感想など気軽に話し合える場を設けました。
「料理を習うとまたやってみようという気持ちになる。楽しかった」
「にしんを“なつかしい”と感じるようになってしまった」
そのほか、わが家の料理という話題で、
「お吸い物など、母の味に追いつけない料理がある」
「母を思い出すときには、“母の味”を思い出す。懐かしい料理は子どもたちに伝えていきたい」
「昔食べたことがあるから懐かしいと感じる。初めて食べた人にとっては、昔の料理でも新しい味になる。若い人たちに引き継ぐ機会があればいい」などなど、たくさんの感想がありました。
真崎相談員からは、「高齢者のいる家庭で、かまどを譲られた人たちがいざ料理を作ろうとしたときに出来なかった。また、毎日何の料理を作ろうか迷う人が多い。そんな人たちや若い人たちに、昔の料理と最近の馴染みある料理を伝えたくて本を出した」というお話がありました。また、印象的だった言葉に「昔の料理を食べる人がいないのではなく、作る人がいなくなった」という指摘もありました。
グリーン・ツーリズムを楽しむ人にとっても、「料理」は大きな魅力の一つです。
秋田の味、各家庭の味。もっと大切にしようと思える花まるっ大学でした。
協議会事務局