秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会ブログ

白神ぶなっこ教室 雪の学校

  

藤里町にみんなあつまれ~っ!!協議会の会員である藤里町の「白神ぶなっこ教室」で、
恒例となった「雪の学校」が、3月27日?29日に行われます。
教室は白神山地の自然、先生は藤里町の地元住民、
そして同級生は藤里小学校の子どもたちです!
春休みの思い出に、
     親子で参加してみませんか?

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「白神ぶなっこ教室」は、
白神の自然に魅せられた校長の佐尾和子さんが、
子どもたちにも、自然の中で遊ぶことや田舎の暮らしを体験することで、
子どもたちの「原体験」を作ってほしいと願い、開校した学校です。
拠点となっている校舎は、藤里町で廃校になってしまった小学校でした。
佐尾さんに賛同する地域の人たちの協力を得ながら、校舎の改修を重ね、
2004年「白神ぶなっこ教室」として復活したのです。
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雪の学校では、
かんじきで雪の上を散策したり、春待ち遠しい新芽の息吹を探したり、
きりたんぽを作って、白神ガイドさんのお話を聞いたりします。
もしかしたら、そろそろ冬眠から目覚めた動物の足跡が見れるかも…
【日付】平成22年3月27日(土)~29日(月)
【場所】秋田県藤里町藤琴字上坊中86 「白神ぶなっこ教室」
【対象】小・中学生~一般
【参加費】小・中学生 2泊3日 32,000円
      高校生以上 2泊3日 35,000円 
                    (※現地までの交通費含まず)
【スケジュール】詳しくはこちらをご覧ください。
【問合せ・申込】 (株)白神ぶなっこ教室  
            電   話 0185-79-3130
            ファックス 0185-79-3021 
          東京事務所(?海洋工学研究所内)
            電   話 03-3207-7727 
            ファックス 03-3207-7771
 e-mail bunakko@nifty.com
 HP http://homepage3.nifty.com/bunakko/
                           県北担当 やっつ

2010年3月16日21:59 | 県北情報 | Trackbacks (0)

上小阿仁村 万灯火

      鑑賞無料バス運行


彼岸の中日である3月21日(日)上小阿仁村で、
万灯火を鑑賞する無料バスが運行されます。
昔から先祖供養のために行われてきた万灯火。
彼岸の中日に行う小阿仁川流域の文化として、
上小阿仁村や合川町の一部の人々が大切に継承してきた伝統です。
万灯火は、ダンポと呼ばれる玉で文字を模って組み立て、
火を灯して「中日」や「家内安全」などの文字を浮かび上がらせるもので、
大きな集落では400個ほどのダンポを使い大きな火文字を作り上げます。
昔から、各集落それぞれの墓地に向けられてきた万灯火。
万灯火を行う16集落それぞれが、自分たちの持ち場を持っています。
村ではそれらを順番に巡る無料バスを運行します。
集落ごとに異なる文字や形、演出と幻想的な空間をお楽しみください。
【日   時】平成22年3月21日(日) 午後6時?午後7時30分頃
【発 着 所】上小阿仁村生涯学習センター前(道の駅 かみこあに 近く)
【 催しもの 】露店の出店 午前11時~ 「道の駅 かみこあに」
       供養花火 午後7時45分~
【問い合わせ】上小阿仁村役場 産業課 林務商工班
       電話 0186-77-2221 ファックス 0186-77-2227
暖かい格好でお出かけください。
                         県北担当 やっつ

2010年3月16日20:54 | 県北情報 | Trackbacks (0)

やまぶんブログ


昨年11月に紹介した、上小阿仁村のほうずきカフェ「やまぶん」さんが、
ブログをはじめました!
http://blog.goo.ne.jp/cafe_yamabun
ほうずきはもちろん、旬のフルーツを使ったスイーツや、
季節によって変わるだまこなどの軽食情報も満載です!
お店に行く前に、ブログでおすすめをチェックするのもいいですね。
                            県北担当 やっつ

2010年3月16日17:04 | 県北情報 | Trackbacks (0)

大潟村・ほうれん草の試食会☆

 大潟村・産直センター「潟の店」にて
   




「ほうれん草フェア」を開催!3月13日(土)、
大潟村・産直センター「潟の店」
にて、ほうれん草の試食会を開催します!!
午前は10:30~、
午後は13:30~
です。
また、当日は「野菜グループ」会員が出荷している商品が2割引の「2割デー」となっておりますので、お得にお買い物ができます。
この機会にぜひ、大潟村の産直センターに足を運んでみてくださいね!

2010年3月11日13:42 | 県央情報 | Trackbacks (0)

八峰町 漁師料理でおなかいっぱい!


2月上旬、あきた白神体験センター主催
『冬のあきた白神(その1)「漁師料理を楽しむ」』に参加しました。
感想をひとことで言うと、「さんびして、死ぬがど思った(@o@;)」
・・・じゃなくて、
「おいしすぎて、もうおなかいっぱい!」なので、
その感動の一部始終をご紹介します!

■1日目・まさかの・・・
なんとなく、そんな予感はしてたんです。
だいたい、八峰町の様子が尋常じゃない。もんのすごい吹雪!
同行した友人と、センターへ向かう車中で、
「今日は中止かもしれないね。とりあえず漁師街の散策はないよ。
ないない。間違いない。」
と話をしていたんです。それなのに・・・
 
主催のあきた白神体験センター(八峰町八森)は、「白神山地や日本海での自然体験、
郷土食づくりの体験、創作活動の体験など、さまざまなプログラムを提案する宿泊施設です(HPより)」。
午後1時30分にセンターに到着。スタッフと参加者の顔合わせを行い、
今企画のご担当であるセンターの田中洋輔さん
説明を始めた時、田中さんの口から「まさか」の一言が。
(田中さん)「きょうは、みなさんの日頃の行いがよほどいいのか、こんな天気(悪天)です。
なので、予定の漁師街の散策は、地吹雪ツアーに変更します。」
ジフブキツアー???
耳を疑うとはこのことだなと思いました。わたしの頭の中が地吹雪で真っ白です。
こうして、暖かいセンターに後ろ髪をひかれながらの出発となりました。

■地吹雪ツアー

登山とかもそうですが、最初のうち「なんだへっちゃら♪」って思っているものに限って、
その後の辛さが身に沁みます。

 
岩舘漁港に降り立つと、寒いながらも、真冬の海に浮かぶ船の姿もなかなかカッコいいな、
なんて思ってみたりして。しかし、さすが冬の日本海。
容赦ない寒風が、わたしたちの全身をいとも簡単に氷点下に
包み込んでしまうんです。足も顔も、全部全部痛い!
「さんびー!」と叫んでいると、「五所川原の地吹雪に比べたらまだまだ。」と背後から低い声。
長年鉄道の補修管理の仕事をしていらっしゃる男性の貫録の一言でした。
人生の先輩はすごいな、と感服。でもでも、それでも、やっぱり寒いものは寒い

 
「あはは、さんびー!」とか「うぉ~、あはははは!」とか「あどいーっ!」とか、
寒さに狂ったような笑い声があちこちから聞こえてくる。これはもう笑うしかないんです。
頬とか鼻とか感覚がなくなって、避難する場所も
覆うものもなければ、そりゃ、笑っとけー!ってなります。
そんな中、漁師町らしい風景がありました。
小屋の天井いっぱいに吊るされたタラ。棒タラだそうです。
見かけただけでも3軒ほどの家できれいに上手に干していました。
港町の冬の味覚。これもまた漁師料理のひとつですね。


しっかり防寒対策をした地元の人が散歩させていた、不思議なくらい愛想のいい犬を激写し、
ようやくバスに乗り込みセンターへの帰路についたのでした。あ~、死ぬかと思った。

■漁師料理を堪能


センターに隣接するハタハタ館の温泉ですっかり生き返った後は、
ツアーのテーマでもある「漁師料理」を堪能です。

 
場所は、「漁火の館」という八峰町が所有し、地元岩舘の住民に管理をお願いしている施設。
今回のようなイベント利用のほか、宿泊、研修施設としても利用できます。
地元のお母さんたち3人が腕をふるってくれました。皆さんはJR主催の五能線の旅で
これまでも旅行客を相手に料理をふるまってきた方々で、
今回、センターからもご協力をお願いしたのだそうです。

 
まな板の上には、頭を落とされた巨大なタラ!
漁師のうちに嫁いで30年近いというお母さんも
「こんな大きなタラをさばくのは初めて。」というほど大きなタラです。
男性のなかなかの手つきに、周囲からは賞賛の声。
「やったことあるの?」「いやいや初めてです。早く食べたいですからね。」と、
とても初めてとは思えないテキパキした包丁さばきと話で、見事に巨大タラを片づけました。
 
一方、こちらはイカの皮むき。新鮮なイカが、この後おいしいお刺身となって
宴会の席に登場しました。本来漁師さんたちは白菜を入れないそうですが、
今回は特別に白菜ありとなしの2種類のタラ鍋が用意されました。

 
町を歩いて、温泉に入って、もうおなかはぺこぺこです!
タラ鍋、イカ刺しのほか、ギバサや山菜の煮つけなど海と山両方の食材が溢れる
八峰町ならではのメニュー。
これは、白菜無しのタラ鍋。食べ比べましたが、それぞれ美味しさが違っていて、
わたしは白菜が入っていないほうが、タラの味がでていて好きでした。

 
タラの白子(だだみ)が、本当にたくさん入っていたので、鍋以外にお醤油のさっと煮に。
あっという間に完成したひと品で、これが一番おいしかったという参加者もいました。
これぞ、漁師の家庭料理です。八峰町のお酒といえば欠かせない「白瀑」。
田中さんが冷蔵庫から冷えた酒瓶をそっと持ち出してくれました。
冷えた日本酒とだだみ、刺身…あ、よだれ。


仕事やプライベートの話に盛り上がったかと思うと、突然踊りだす人など、
初対面同士でも楽しいひと時。仕事を忘れて笑い転げてしまいました。



■2日目・五能線に乗る

翌日は、五能線で秋田県側「あきた白神駅」から青森県側「十二湖駅」まで、30分ほどの小旅行です。


あきた白神駅は、県内で唯一「観光駅長」さん(美人)がいることで有名な駅。
この日は残念ながらお会いできませんでしたが、近くへ来た際には、ぜひ会いに行ってみてください。

 
ディーゼルエンジンの音が心地よい車内に乗り込むと、
みなさん荒れる日本海や海辺に佇む海鳥など、
車窓から見える景色をしきりに写真に納めていました。
ボックスシートで向かい合いながら過ごすのんびりとした時間は、
懐かしくもありとても暖かく、ローカル線ならではの素朴さを十分に感じることができました。
戻りはセンターのバスに乗りこんで、車内から地元の歴史や名所を見学。
この、ドライバー兼案内人の鈴木市郎さんがすばらしい!

 
普段は山を案内する白神ガイドの会の会員である鈴木さん。
山の動植物のほか、地域の歴史が大好きでご自分で文献などを調べて
知識を深めているのだそうです。知らなければ絶対に見過ごしてしまう民家や神社、
岩や川などが、鈴木さんのなめらかな語り口調と豊富な知識で、
歴史や背景が浮かび上がり、特別なものに見えてくるから不思議です。

■はちもり観光市

2日間にわたる「漁師料理を楽しむ」の締めくくりは、
土日限定で開かれる八森漁港の「はちもり観光市」を見学です。

 
市場の中は大勢のお客さんと元気な魚屋さんで大いに賑わっていました。
今の旬はやっぱりタラのようで、たくさん並んでいました。
そして、名物のつみれ鍋。
つみれはホッケを使い、この大なべでいっきに作り上げるのだそうです。
ハタハタの季節には一日に何百食も売れる、市場の人気メニュー。


そのつみれ汁とおにぎりに、冒頭で紹介したホタテを追加してお昼ごはん。
市場の一角にはこうして炭火が用意されていて、その場で買ったホタテを焼いて
食べることができるんです。みなさんもぜひお試しください。

■満足の2日間

 
県内各地から参加したみなさんの表情から、大満足の2日間だったことが
よく分かります。1日目の顔合わせの時、「五能線に乗ってみたくて。」という人や、
「退職後はこちらのほうに住もうと思っているから。」という人など、
参加理由が人それぞれでした。同じことをしていても、感じることや目的が
一人一人違うんだな、と改めて感じました。

今回は「漁師料理」という言葉がキーワードでしたが、
これは、あきた白神体験センターでも初めての試みだったそうです。
八峰町(特に八森)の人々にとって、「漁師料理」とは、いわば「日常食」であり「伝統食」。
食を知るということは、その土地や暮らす人の歴史を垣間見ることなのかもしれません。
豊かな海と山両方をもつ八峰町は、それらの繋がりの重要性と必然性、
そして、そこで生きる人間の立場やあり方、そういう、生きとし生けるものが循環し、
支えあいながら存在する姿を日常の中に感じとることができる、ステキな町だと感じました。
食からその土地の歴史や文化に通じていく。
グリーン・ツーリズムとブルー(海)・ツーリズムを兼ね備えた
八峰町ならではの取り組が、今後も広く浸透していってほしいと思います。
                                  何気に海辺育ちの県北担当 やっつ 

協議会会員情報 「漁火の館
■住所 秋田県山本郡八峰町八森字岩舘向台121
□電話 0185?78?2417(管理者:須藤)
■時間 チェックイン 午後2時/チェックアウト 午前11時
□料金 素泊まり:一泊大人2500円、子ども1500円(風呂あり・自炊可)
     食事あり:予約可(3日前までに申し込み)
           *料金については、申込時にご相談・ご確認ください。
■その他 年中無休

2010年3月3日02:30 | 県北情報 | Trackbacks (0)

東京・目黒で秋田の魅力を満喫♪

~もったいないマーケット×秋田県

都会にいながら、秋田を存分に味わうチャンス☆
味噌きりたんぽ作りやハーブティを楽しみながらリース作り講座など、食べて、触れて田舎の魅力を感じませんか?私たちが秋田から、田舎の魅力を伝えに東京・目黒に行きます!また、グリーンツーリズムを通した
トークライブ
も行います!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日時:2月28日(日)10:30~17:00
場所:アサンテサーナカフェ 東京都目黒区三田2-7-10-102
    (JR恵比寿駅東口または目黒駅西口から徒歩10分強)
~秋田のグリーン・ツーリズム満載でお届けします~
お近くの方はお誘い合わせの上、どうぞご来場ください!
 ◆味噌きりたんぽ作りを体験しよう!(要予約、1,000円、定員10名)
  秋田名物きりたんぽを作ってみませんか?
  仙北市にある、農家民宿「星雪館」の門脇親娘が伝授します。
  あなたの得意料理がきっと一品増えますよ。
   


◆ハーブティーを飲みながらリース作り(要予約、2,500円、定員5名程度)全国ガーデニングコンテスト金賞受賞の佐々木利子さんからリース作りを教わろう!(写真・佐々木さんが経営する、ガーデンカフェタイム)ハーブティを飲んで、癒しの時間付き☆
   
 ◆田舎を知ろう!秋田からの声(TALKLIVE、1,500円)
 「グリーンツーリズム」を知らない方も、興味はあるけど…!?
  という方も大歓迎。田舎の魅力を再発見できること、間違いなし!
  


 ◆秋田の「んみゃもの(美味しいもの)」
  大集合!
    
おやき、ゴマゆべし、漬物、ほし持ち、こ・こ・だパンなど愛情込めて作った、自信の品々を都会の皆さんに振る舞います。写真は米粉、小麦粉、大豆を材料に「こ・こ・だパン」を手作りする阿部さんご夫婦です。
   


◆いなかふぇ×秋田
秋田の知恵と技が凝縮したメニューをお届けします!
 【MENU】きりたんぽ鍋、山の芋鍋、ハーブ入りケーキ、ハーブティなど(変更有り)
     ★皆さまにお会いできるのを楽しみにしております★
お申込み・問い合わせ・もったいないマーケット詳細はこちら
  田舎会社東京支店(担当:中原)
  東京都目黒区三田2-7-10-104
  Tel 03-3791-2147 Fax03-3792-5395

2010年2月24日10:05 | GTのPR | Trackbacks (0)

大仙市 刈和野の大綱引き

     ジョウヤサノー!ジョウヤサノー!

大綱の上で見事にバランスを取りながら建元が提灯をふっている。
およそ15分に及ぶ攻防。
途中手を離しそうになりながら、息を切らしながら、
それでも何千人という人間が一つの綱をただ、引く。
見知らぬ者同士「がんばれー!」「緩めるなー!」と声を掛け合う。
その一帯感と団結感。そして4年ぶりの大勝利。
それは、今年こそは負けられない、という二日町の男たちの心意気が、
綱を通じてみんなの心に届いていたからかもしれない―。

続きは美の国秋田・桃源郷をゆくの中の
「刈和野の大綱引き」をご覧ください。

                                  県北担当 やっつ

2010年2月19日01:23 | 県南情報 | Trackbacks (0)

~山の神社 小屋コ焼き~住民の願いと思い

          山の神社 小屋コ焼き
     燃え上がる炎に願いを込めて。


横手市赤坂字城野岡地区。
この地区の小高い丘の上に雑木林があります。この中にひっそりと佇む、古い山神神社
鬱蒼とした木々に囲まれ、日中でもひんやりした空気が漂う場所。そして夜はまるで幕に覆われたかのような暗闇となります。


山の神の年取りの日
毎年12月12日、この神社前で、高く積み上げたワラに点火し、勢いよく燃え上がった炎に対し、その年の豊作への感謝の意と次の年の豊穣を願う、「山の神社小屋コ焼き」という行事が行われています。
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炎が燃え上がるまで・・・


当日の早朝、城野岡の皆さんが山神神社に集合。生木を円錐状に骨組みし、前もって集めていたワラでその周りを覆っていきます。高さは7?8メートルほど。
この行事は城野岡地区を上、中、下の三地区に分け、毎年交代制で実施されていますが、このワラの収集には集落全体の協力が必要だそうです。その量は軽トラックの荷台、約4台分。


時代の流れに伴って登場したコンバインにより、ワラ集めに一苦労するそうです。
小屋コ焼き行事を念頭に置き、必然的に稲刈りは一部手刈りが求められます。
便利なものが登場すれば、既存のものに不便を感じ、何かが失われてゆく。しかし、城野岡の皆さんはこの小屋コ焼き行事の継承を止めることなく、大切に守ってきました。
作業が終盤に差し掛かると、円錐のてっぺんには脚立を使ってもワラが届かない!
でも、もっと高く!もっと高く!
「よし!オレが!」と誰もが意気込んで天高くワラを放り投げると、そこかしこから大きな笑い声や歓声が聞こえてきました。子供の頃から慣れ親しんだ、この行事。童心に返って、かつての行事の楽しみ方にスイッチが入ったよう。
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午後7時 点火

雨を浴びたワラへの点火に手こずったものの、一瞬のうちに火は積み上げたワラと同様、高く燃え上がります。午前中に小屋コ焼き作りに集まった皆さんに加え、城野岡の皆さんが間近で炎に願いを込めようと集まってきました。


炎を見上げる、城野岡の皆さん。
「遠くに住んでる孫に見せてやるんだ」と携帯電話をかざした女性や、友達同士で行事に参加した若い女性たち。
大きな炎に歓声が沸いたかと思えば、静かに、静かに、ただ炎を見つめる時が訪れました。一人ひとりが心を吸い取られたかのように、もしくは願いを唱えるように。

境内では参拝客にお神酒が注がれました。
無事に小屋コ焼き行事を終え、穏やかな気持ちでその一年を振り返り、またやってくる新しい年への大きな期待が語られたのではないでしょうか。
きっと今年も山の神が城野岡を見守ってくれることでしょう。

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2010年2月1日20:01 | 県南情報 | Trackbacks (0)

鹿角市 癒しの学びや「中滝ふるさと学舎」


今年の春、鹿角市の山奥に新しい学校が開校します。
仕事も人間関係も恋愛も、一生懸命はいいけれど、ちょっと疲れたらここに来てみませんか。
心と身体を癒す学校。それが「中滝ふるさと学舎」です。

校舎を地域の拠点に
場所は、十和田湖の入り口、鹿角市大湯中滝地区。
昨年3月、みなに惜しまれつつ閉校した、旧大湯小学校田代分校中滝校舎である。

鹿角市大湯中滝地区は、鹿角市が勧める森林セラピーの中滝ロード内に位置している。
周辺には、地名にもなっている「中滝」のほか、いくつもの滝があり、散策路も整備されている。
市では、カフェやギャラリー、宿泊施設などを設け、ここを森林セラピーや滝めぐりなどの拠点として活用、
県内外の観光客や地域住民の憩いの場所にしたいと考えている。

「NPO法人かづのふるさと学舎」の設立

「NPO法人かづのふるさと学舎」代表湯瀬政弘さん
湯瀬さんは、大湯温泉街で電気店を営みながら、滝めぐりの会の会長などを務めるなど、
これまでも大湯地区の活性化に尽力してきた。
この地区の人で湯瀬さんを知らない人はいない。
電化製品を買う時や修理を頼む時、湯瀬さんのお店に電話をする。
湯瀬さんは街を支える「みんなの街の電気屋さん」でもある。
廃校が決まったその校舎を、何かの形で利活用できないかと考えた、
鹿角市役所観光交流課の加藤卓さんから、湯瀬さんへNPO設立の話が持ちかけられたのは、
今から1~2年ほど前のこと。
校舎の改築、利活用の構想、土地の整備などスタート地点までは市で管理、
加藤さんは、開校後の運営を任せられる人材と組織を求めていた。
また、湯瀬さんにとっては、滝めぐりなど、観光の拠点施設が持てることや
学舎を目的にやって来る人が、滝めぐりに参加してくれるなどの相乗効果を期待。
双方の思惑が合致して、昨年11月にNPOが正式に誕生した。


「山に行かないと落ちつかない。」という湯瀬さんにとって、
大湯の森はすでに身体の一部、心の一部になっている。
大好きな大湯の自然と滝を、多くの人に感じてもらいたい。
それが、湯瀬さんの願いだ。

「命」を感じる体験を

「中滝ふるさと学舎」のオープンにむけて湯瀬さんたちNPOメンバーは体験メニューの考案を進めている。
どんな体験を組み合わせたら、ここオリジナルの体験メニューを提供できるのか。
テーマは決めている。
それは、「命」を感じられるもの。
「当たり前ではないことをしたいんです。ここは酪農が盛んだから、
牛の乳しぼりとか家畜の出産に立ち会ったり手伝ったり。
あえて家畜のと殺なんかを体験させて、命の大切さを感じてもらう体験もどうかと考えています。
ここでの体験が、子どもたちの将来に役立つものになって欲しいんです。」
 
また、子どもだけではなく、社会で働く大人に向けたプログラムも構想している。
ターゲットは都会の企業で働く人たち。
「都会の人たちは、仕事をしていないと不安で、休みを取らないそうなんです。
だったら、休みながら働けばいい。わたしたちと企業が連携して、心の休養が必要な人には、
ここにパソコンを持ってきて仕事をしてもらう。1人でもいいし、家族で来たっていい。
ロッジに泊まって、1週間でも2週間でもここで仕事をして、
心身ともにリラックスしてもらうようなことを考えています。」
ぜひ実現したい、と目を輝かせた。
昨年末には、スタッフを3人地元から雇用。準備は着々と進んでいる。

地域の心のよりどころ「中滝小」

昨年11月下旬、NPOメンバーによる現地視察が行われた。
校舎の改築工事は、昨年秋に着工。本格的な雪になる前に、外の作業を終わらせようと、
この時には新設するロッジやテラスの建設が急ピッチで進められていた。

 
かつてのグラウンドにはショベルカーやトラックが入り、雨でぬかるんだ土を掘り上げていた。
遠くからその様子を眺めていると、一人の男性が「子供がたの植樹した木、ねんでねぇが」と
独り言ともとれるつぶやきをわたしに向けた。かつてグラウンドの一角に植えた、
卒業記念植樹の桜の木のことであるという。男性は足早にわたしの前を通り過ぎ、仲間の輪に加わった。
大湯のこの地は、開拓の地である。昭和30年代、全国各地から、若者が農地を求めてこの地へやってきた。
話を聞くと新潟出身だという男性が、今年で82歳。60年余りを中滝で過ごしてきた。
かつては酪農を営んでいたが、年をとり、跡取りもなく家業をたたんだ。それでも60年生きた土地。
夢を抱いてこの地にやってきた男性にとって、小学校には、子供を育て通わせた想い出が残る。

 
「私がここに来た時は、中滝には小学校がなかったのです。
発電所に勤める人の子供たちのための止滝分校に、一緒にお世話になっていました。
中滝に小学校ができたのはそのあと。もちろん田代の冬季分校ができたのはそのもっとあとです。
ここでは、学校の運動会に地域総出で参加します。もう子供たちだけの楽しみではありません。
大人も一緒になって走ります。そして、終わったら、体育館にみんなで集まって餅を食べます。
餅を食べるためだけに参加していた人もいたのではないかな。
廃校が増える中でこうして校舎を残すのはいいことだと思いますよ。
校舎は凝った造りではないし、ごくごく普通ですが、それがいいのです。」

昔を少しずつ思い出しながら、ぽつりぽつりと口にした。
校舎の中は、今にも子供たちの声が聞こえてきそうなほど穏やかで、暖かい空気があふれていた。
決して寂しさは漂っていない。淡い緑色の柱と白い壁。裏手に流れる大湯川と豊かな森、
そして空の青とそこに浮かぶ雲の色が混ざり合い一つになったかのような、そんな淡い緑だった。

 
校庭に面してまっすぐにのびる廊下は、大人が二人すれ違うにはちょっと狭く、
小学校とはこんなにも小さかったか、と自分の幼いころの姿を思い浮かべてみる。
窓から優しい光が差し込んでいた。
廊下の一番奥からピアノの音が聞こえる。誰かが懐かしさで鍵盤を叩いたのだろう。
白木のふたがついた珍しいヤマハのアップライトピアノ。
「ずっと昔からこれだったんではないかな。ずっとこれだけ。」
これまで、何百人の子供の歌声に合わせて音を奏でてきたのだろうか。
一旦閉じられたふたがもう一度開けられる日を、校舎の奥でじっと待っているかのようだった。


学校の水道とプールには、近くの湧水がパイプ伝いに引かれているという。
温泉とも違う暖かい湧水。温泉地ならではの水の恵みを、だれも贅沢だとは感じていない。
当たり前にそこにあるものなのだろう。

今年4月 開校

構想からおよそ3年。「中滝ふるさと学舎」もまもなく開校を迎える。
計画の立ち上げから関わってきた鹿角市役所の加藤さんは、
「全国にも廃校を利用した施設はいっぱいありますが、ここ(鹿角)には森林セラピーがある。
だから、ここは、ただの美術館やレストラン、宿泊施設とは違う、
“癒し”を提供できる場にしたいんです。
何にもしないで、ただ一日校舎でゆっくりしてもいいんです。
編み物や料理をしたっていいし、小さな椅子を持って森に散策に行ったっていい。
散歩の途中に昼寝をしに寄ってもいいんです。
だからカフェのメニューも、きりたんぽとかじゃなくて、
ヘルシーでナチュラルなものを考えています。
東京や関東の人は難しいかもしれないけれど、近隣の人、とくに若い人に来てほしい。
若い人が田舎暮らしを見直している今がチャンスだと思うんです。」
と話す。
キーワードはあくまでも“癒し”

どんな学校になってほしいのかと尋ねると、
「こんなこと、言ってはいけないのかもしれないけれど、
好きな人だけ集まってくれればいいと思うんです。
もちろん運営を考えたらそうは言っていられないけれど、
でもこのように静かで落ち着く場所だから、あまり騒がしくはしたくないんです。」

みんなが愛したこの学校を、慈しみ守ってきたこの校舎を、
この土地を好きになってくれる人に集まってほしい。
いったんは本来の役割を失った校舎が、地元の人々の手によって再び息を吹き返そうとしている。
車の中で、加藤さんが、学舎のイメージに今話題の「森ガール」を考えている、と教えてくれた。
深い緑の森と豊かな川に包まれていると、
今にもあの木の陰から、かわいらしいおしゃれな女の子が姿を現すんじゃないかと思ってしまう。
そんな雰囲気さえも漂う大湯中滝の森。
そのうち、雑誌の撮影がここで行われたり、「森ガールの集い」なんかが開かれちゃうかも。

オープンは今年4月の予定。
春の便りとともに、鹿角の山奥で、本当の「癒しの空間」が誕生します。
                                県北担当 やっつ

2010年1月28日00:24 | 県北情報 | Trackbacks (0)

今年も一年いい年になりますように。

       2010正月の風景 
暖冬の予想とはうらはらに、年末から降り続いた大雪で明けた2010年。
県北の人たちはどんな新年を迎えたのでしょう。その様子をちょっとだけご紹介します。

1日午前0時30分
【能代市常盤】 除夜の鐘で煩悩を払う

今年の1月1日 除夜の鐘を打った。
場所は、能代市常盤の曹洞宗寺院・玉鳳院。400年以上の歴史をもつ寺である。
本堂の手前に建つ津軽ヒバ製の真新しい鐘楼には、直径90cm重さおよそ1トンの釣り鐘が下がっている。
昨年10月、檀家に寄付を呼び掛けて開山以来はじめて釣り鐘を設けた。
鐘楼の前では、寺の次男である柳川浩元さんが鼻を真っ赤にしながら、
寒空の下で参拝客を丁寧に出迎えていた。
大学4年生の今年、正月で帰省しているという。
31日の午後11時30分から立ち続けているそうだ。
「こんばんは」と声をかけると、「ひとつお取り下さい。」と桐の箱を開ける。
中には色とりどりの香り袋。参拝者に配っているそうだ。
わたしは、ピンクの香り袋に手を伸ばし、思いがけない心遣いに、なんだかいい一年になりそうな予感。
鐘楼に近づいてまじまじと見ると、まだ新しい木の白肌と、そこに施された細やかな細工が美しい。
鐘はにび色に光っていて、冷たい空気に引きしめられるのか、より一層の重厚感を漂わせているように感じる。
月明りの少ない夜であったので、周囲は寺の用意した照明で照らされていた。
「これは一回つけばいいのですか?」と質問すると、浩元さんが寒さに震えながら「はい。」と答える。
後ろに大きく身体ごとひく。
重力で投げ出されそうになるのをぐっと我慢し、「えいっ」と心の中で気合いをいれ、つく。
ごーんともどーんとも聞こえる大きな音にただただ呆然と立ち尽くし、
そして、凍える足元からじわっと感動が胸まで上がってくるのを感じた。
私が訪れた時点で、参拝客は50人あまり。
帰り際にも数人訪れたから、途切れなく人数は増えていっただろう。
耳に残る鐘の音にわたしの煩悩とは何だろうかと考え、
思いつかないので、すっかり払われただろうと勝手に合点し家路につく。
新年早々、若いイケメン男子とのささやかな出会いに感謝。

1日午前10時


【大館市田代】 代野番楽に酔う
1日 午前10時
大館市田代の代野稲荷神社で番楽が奉納されるとのことで伺う。


見物人は、地元の住人のほか、取材に訪れた地元新聞記者などおよそ20人。
地元の女性が大きな鍋いっぱいに甘酒を用意して、わたしたちを出迎えてくれた。

番楽に込められた想い
大館市田代(旧田代町)代野地区は、
1616年、今からおよそ400年前に、新田開発で生まれた集落である。
しかし、凶作や悪疫により廃村。およそ100年後に再び村が再興されたという歴史をもつ。

そのため、代野番楽は病魔・悪霊を払い、住民の無病息災、五穀豊穣を祈り、
村の発展を願うという想いが込められている。

武士舞と滑稽舞

 
番楽を担う連中は4人。うち踊り手は2人で、中にはお囃子と踊り2つを担う人もいるようだ。
小さな集落らしく、地元の男衆が大切に大切に受け継いできたことがうかがえる。
勇壮な武士舞が中心で、寒さの中、薄い着物姿で白い息を吐きながら、
三尺の大太刀を振り回したり、二者が棒を交わらせ舞台狭しと立ちまわる姿に、
自然と拍手が起こる。


また、滑稽舞の「恵比須舞」では、恵比須がわざとタイを落とし、
取材記者にとらせ、褒美に懐から餅を出して渡す場面では、見物人からも笑いがこぼれていた。
会場を巻き込んだ演出に、冷えた身体もほっと一息和むようだった。
ちなみに、この餅はつきたてだったようで、とても柔らかく、
正月の朝に女性たちが一つ一つ丁寧に丸め袋に入れたのだと考えると、
伝統を守り続ける地域の結束が伝わってきた。

これから


代野集落会長の佐藤新正さんは、
「ここにはこの番楽があるから。これでみんなが一年元気で過ごすことができればね。」
番楽への誇りと込める願いをお話してくれた。
佐藤さんたちは、小学校で番楽を教え、“代野番楽”を後世に伝えて行く活動を続けている。
【参考文献】
『秋田県の祭り・行事―秋田県祭り・行事調査報告書―』(秋田県教育委員会)
『秋田県の民族芸能―秋田県民俗芸能緊急調査報告書―』(秋田県教育委員会)

2日午前11時
【北秋田市綴子】 
     綴子大太鼓叩き初め

綴子大太鼓の叩き初めは、一年の安全と地域の繁栄を願い、毎年1月2日に行われている。
会場である「大太鼓の館」には、見上げるほど大きな大太鼓が4基並び、うち一つはギネス記録保持。
てっぺんにまたがる男衆が本当小さく見える。

 
大太鼓を叩いておよそ40年という下町自治会長の藤島勝政さんは、
「年末から降り続く雪でみんな疲れていて、あまり勢いはなかったかもしれない。
急きょ来れなくなってしまった人もいるから。」
と今年の叩き初めについて率直な感想をお話してくれた。
今では全国に名前が知られる綴子の大太鼓。
この、直径4m弱の大太鼓数基が集落内を練り歩く「綴子神社例大祭」は、
1262年、およそ750年前に始まったとされている。


毎年7月14日と15日に行われ、田植え後の雨乞いや虫追い、
秋の豊作を願って打ち鳴らされる大太鼓。
その響きからは、きっと天も味方してくれるだろうと思わせる荘厳さが漂い、
地元住民だけでなく、訪れる多くの観光客をも魅了している。
しかし、藤島さんは言う。「全国からお客さんが来て、
盛大に観光として成功させるという気持ちはあまりないんです。
それよりも自分たちは自分たちのできる精一杯のことをして、
小さな集落のために太鼓を打ち鳴らすだけ。
お祭りの成功はそのあとについてくるものですから。」


祭りの規模が大きくとも小さくとも、その根幹は、
地域の人がこの一年幸せに暮らせますように、という願い。
それは、遠く離れた家にまで届く、寺の鐘の音に込められた想いも同じ。
こういう想いが、地域の伝統や文化を守り伝えていくのだろうし、
後継者不足で消えかかっている各地の小さな祭りも、
地域住民と行政とが協力し合って残していってほしいと心から願う。
                               県北担当 やっつ

2010年1月26日17:15 | 県北情報 | Trackbacks (0)

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