2日(土)~4日(月)の3日間、
県農山村振興課主催のツアー「秋田白神食の原風景を訪ねる旅」に参加しました。
稲刈りや梨の収穫など農作業を実際に体験しながら、地元の人の話に耳を傾け、
能代市、八峰町、藤里町など白神山地の恵みを享受した農産物で
おなかと心を満たした3日間です。
1日目 木都能代の歴史と技、そして稲刈り
■旧料亭金勇とJA秋田やまもとグランママシスターズの伝統料理
ツアーのスタートは、木都能代を象徴する旧料亭金勇。国の登録有形文化財に指定されています。
天然秋田杉をはじめとする高価な木材を惜しげもなく使用した大変贅沢な作り。
当時、東京から5人の棟梁が呼び寄せられ、25人の大工と20人の人夫によって、
たった3か月で造り上げたというから驚きです。
2階の大広間には1畳と半畳の大きさに切り揃えられ、
かつ艶が増すよう極限まで磨き上げられた天井板が敷き詰められており、訪れた人を魅了します。
その大広間を貸し切っていただく初日の昼食。「食の原風景を訪ねる旅」最初の食事は、
JA秋田やまもと女性部のグランママシスターズによる重箱伝統料理です。
メンバーの一人、小山内さんの自宅で何十年かぶりに出したという家紋入りの重箱に、
三種町の伝統料理が詰まっています(写真一番上)。
JA秋田やまもとグランママシスターズとJA秋田やまもとの職員のみなさん。
■樽富かまた 制作現場見学
グランママシスターズのお料理に満足したあとは、
能代市内で140年以上の歴史をもつ秋田杉桶樽屋「樽富かまた」にお邪魔しました。
お話をしてくださったのは、ご主人の鎌田勇平さん。
「秋田杉の良さは、熱や水分を逃がさないこと。だから開発のしがいがある」そうです。
昭和30年代以降、人々の生活から桶や樽が離れていくなか、
それではいけないと小さなテーブルウェアの開発をはじめました。
地面に置いていたものをテーブルにあげるなんて、という批判も当時はあったそうです。
しかし、どんなに小さな端材でも燃やしてしまうのは好きじゃないという鎌田さんは、
ビールジョッキから小さな箸置きまであらゆるものの制作に挑戦し続けています。
「どんなにちっぽけな材料でも捨てない。日本の食材にはやっぱり木が合うと思う。
木の持つぬくもり、ゆとり、うるおいの中で開発を続けていきたい」とおっしゃっていました。
鎌田さんご夫婦。
■八峰町本館地区 稲刈り体験と茅葺民家
1日目の最後は、八峰町八森本館地区に移動し、夕やけを背景に稲刈りです。
神奈川県から参加した石坂さん(右)と本館地区の斉藤進さん(左)。
刈り方から稲の束を使ったまとめ方まで教えてくださいました。
田植えは経験があったという石坂さんも稲刈りは初めて。
気持ちのいい汗をかいたあとは、軽トラックの荷台に乗ってみたりと
農村の日常の一部を楽しんでいただけたのではないでしょうか。
石坂さんと秋田市から参加した佐藤さんと工藤さん。
稲刈りのあとは、本館集落の入り口に建つ茅葺民家で休憩。
いわゆる「がっこちゃっこ」でもてなしていただきました。
家主の斉藤さん(左から2番目)の昔話を伺いながら、
テーブルの上のがっこ(漬物)はみるみるうちに無くなっていきます。
その途中、夕日が日本海に沈んでいくのが家の中から見えました。
雲がかかり沈む瞬間は見れませんでしたが、大きく開け放たれた縁側に座り、
秋の涼しい空気を感じながら夕日をゆっくりと眺める時間。なんとも贅沢なひとときです。
茅葺民家の家主 斉藤さんご家族と稲刈りを教えてくれた斉藤進さん(後列左)
■ 宿泊 農家民宿観海荘
宿泊は、八森いさりび温泉ハタハタ館と農家民宿観海荘(協議会会員)に分宿。
わたしは観海荘に宿泊です。タイのあら汁にヒラメ、エビ、サザエのお刺身、ギバサの酢の物!
海の幸が満載の夕食です。「食の原風景を訪ねる旅」のメインはもちろん「食」!
しかもまだ1日目が終わったばかり。2日目、3日目はどんなごちそうに出会えるのか…。
続きはまたのちほど。
県北担当 やっつ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
協議会会員情報 農家民宿観海荘
協議会HP 美の国あきた桃源郷を行く
ツイッター #akita #akita_gt #nosiro #happou でつぶやいています。
2010年10月5日16:30 | 県北情報 | Trackbacks (0)