カランカランとドアを開けると、カラフルマザーズの名にふさわしい
虹色のようなキラキラした笑顔が出迎えてくれます。
「かたるべさ行って、語るべし。」そう言って地域の人が集う場所にしたい。
北秋田市(旧合川町)に元気な女性たちが作ったレストランができました。
■大丈夫?!600円の満足定食
「ほっと・駅かたるべ」は、
秋田内陸縦貫鉄道・合川駅から徒歩10分の場所にあります。
店を運営するのは、地元主婦6人でなる「カラフルマザーズ」。
閉店していた飲食店の建物を改築し、今年5月10日にオープン。
地場産食材をふんだんに使った定食をメインに、
地元の養鶏農家さんが作るケーキをデザートとして用意。
地元合川の魅力がたっぷりつまった食事を提供しています。
特に日替わり定食はごはん、味噌汁、メインのほかに小鉢が6つもついて600円。
この時期はあいこやしどけなどの山菜が豊富に使われていて、贅沢のひとことにつきます。
「シェフの味じゃなくてもいいの。
お母さんの味で、毎日食べても飽きないそういうお料理を提供したい。」と話すのは、
「カラフルマザーズ」代表の松井栄子さん。
野菜など自宅で採れる食材はみんなで持ち寄っています。
「600円で大丈夫?ってお客さんから言われるけど美味しいって言われれば嬉しいし
楽しみながらやってるからね。もう、楽しまなくちゃやってられないわよ!」と大笑い。
なんともたくましいお母さんたちなのです。
■まさに一念発起
「こういうの誰かやってくれないかな、ってずっと思ってたんだけど、
誰もやらないから、だったら自分でやるべしってね。」と松井さん。
自ら“50歳定年制”を設けてきたという松井さんは、
50歳を機に勤めていたJAを早期退職。
その退職金や貯金を店の開店資金に費やしました。
カラフルマザーズのメンバーもそんな松井さんが、
JA在職時に仕事を通じて知り合った友人や同僚たちです。
■地元の付き合いを大事に
開店から一週間以上が過ぎた5月22日(土)、
松井さんたちは開店でお世話になった地元業者さんたちを集めて感謝の集いを行いました。
「地元のつながりを大事にしていきたい。」という想いからです。
開店前にできなかったお礼を兼ねた食事会です。
地元建設会社の佐藤吉廣さんは
「地元にはこういうのがなかったからいいことだと思います。」と
発進したばかりの店へ期待を寄せてくれました。
■「かだるべさ行って語るべし。」
オープンから数日は、秋田市など遠くからのお客様で超満員だったかたるべ。
そのため地元の人が少し遠慮してるようだといいます。
「もう落ち着いたから来てって言ってるんだけどね。まだ混んでると思ってるみたい。」と
スタッフの一人疋田さん。ただの“飲食店”にはしたくない、
松井さんは決意を込めた口調でそう話してくれました。
「ここでゆっくり語ってほしいし、スタッフとも交流してほしい。
地元食材の情報も発信したいし、その料理の仕方も提供したい。
地元も物をいかにPRできるか、そういう情報発信地としての場でありたいと思います。」
「定食も600円でいつまでもつか分からないけど、
このままずっと楽しく続けていければいいかなって。
ここがみんなの集いの場所になって、かたるべさ行って語るべし、って
言って地元の人が利用してくれれば一番だよね。」
スタッフの名刺は、ピンク、緑、茶などそれぞれが好きな色を選びました。
たくさんの色があるからこそ描かれる「かたるべの未来図」が
これからどんなものになっていくのか・・・。とても楽しみです。
県北担当 やっつ
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ほっと・駅 かたるべ
〒018-4211 北秋田市川井字鳥屋沢34-1
TEL・FAX 0186-78-2484
2010年5月28日19:02 | 県北情報 | Trackbacks (0)