新年明けましておめでとうございます。
グリーン・ツーリズム推進協議会の現地特派員は、今年も県内の地域資源の情報発信に務めさせていただきます。
「秋田花まるっ元気通信」共々、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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さて、皆様におかれましては年末年始、どのように過ごされましたか?私は「五城目の朝市」に出掛けて参りました。五城目の朝市は五百年以上もの歴史を持ち、農作業に必要な道具や農産物など、数々の生活用品が揃う流通 の拠点として江戸の昔より栄え、現在に至っています。
12月31日は「ツメの市(歳の市)」ということで、年内最後の市。正月用品を買い揃える人達でさぞ賑わっているだろうと思い、勇んで出掛けたものの…通称「朝市通り」と呼ばれている五城目町下タ町通りの出店は20店と、年の瀬を迎えるにはちょっと少ない。盛況時には、約50店もの出店がある五城目の朝市…ありゃ、空振り?
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ショーケースを丁寧に拭いてお客さんを待っていた、「安田のつくだ煮本舗」さんに寄ってみることに。
テントの中は甘じょっぱく香ばしい香りがたちこめ、思わず「胡桃フィッシュ」を購入してしまったよどぎみ(かぼちゃの種も入っていて、すごくおいしかったです)。
「原料の魚は、秋田だけでなく今は北海道や青森の魚も使用している。八郎湖ではもう以前ほど獲れないからね。でも、味には自信があるよ。」と、安田さん。昔から伝わる製法を守りながら、素材を生かした味を追求し続けているのだと言います。「八郎湖の再生を考える集い」に参加させていただいた時にも感じたことですが…身近な地域資源は、いずれ自分たちの生活に直接関与してくる。地場産の特産品が守られていくかどうかは、私たち県民一人ひとりにかかっているのだと。
話のあいだじゅう、ショーケースを拭き続ける安田さん。それはどうも、ケースの曇りを取るためだけの理由ではなさそうです。本日の調子をきいてみると、「昨日が大変だったからね。雨に打ちつけられながらの商売で」。年内は30日が大盛況だったとのこと。五城目の人達に限らず秋田県民は、正月支度に早めに取り掛かる人が多いのです。どうりで通行人がまばらなわけだ…。では、晴天の今日はある意味正解ですね、と言うと「こうやって(ふだんゆっくり話せない)常連さんと話できるからね」と、周りにいたお客さんにもサービス。年の瀬の忙しさの中にも、お客さんとの絆を大切にする「商人の心意気」が感じられたひとときでした。
▲食べ損ねたお焼き屋さん・・・
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五城目朝市に関する情報は、五城目朝市案内所「いぢび」~easy be~で見ることができます。地元の人は朝市を「いぢび」と呼ぶので、この名称にしたそうです。
「いぢび」は、出店者の情報が似顔絵付きで開示しており(朝市通り・朝市にがおえマップ)、初めて来た人も安心・親切な案内所です。
朝市通り周辺の飲食店マップもあり、これを見て明治時代から人々のお腹を満たしてきた食堂などで、買い物帰りに食事する観光客もいるようです。
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帰り、そういえば朝市に来る途中通り過ぎた商店倉庫の側面に「ミニ資料館」と書かれた文字が気になっていたのを思い出し、何か買う目的のふりをして、寄ってみることに。
「荒要商店」さんのご主人、荒川要悦さん。「カンカンて、何でそう言うかってば、ホラここ、ここが物を置いて外した時に、カンカン鳴るべ?」。
店舗併設の倉庫には、昔使用していた大八車・とうみ・台はかり(カンカン)・棒ばかりなどの懐かしい生活道具の数々や、取引先からの御用袋などが大切に展示してありました。
この空間にいると、まるで現在もこの道具たちが現役で使用されているかのような、当時の商売の様子が蘇ったような、そんな不思議な感覚になったのでした。
いまとなっては珍しくなった6つ珠がある算盤。昔は天1珠・地5珠で、下の五つ珠で0から5を表わしていました。
思いがけずも懐かしい道具の数々を拝見させていただく機会に恵まれました。こういった道具を見るたびに、私たちは先人のご苦労を偲び、敬意を持って地元の歴史を振り返るのではないでしょうか。
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手書き看板などにも、力が入っています。「ミニ」ではあるものの、確かに立派な手作り資料館。五代目の息子さんが積極的に継いでくれているというから、心強いですね。
意外に多くの収穫があった県央担当よどぎみでした。
2010年1月8日16:50 | 県央情報 | Trackbacks (0)