秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会ブログ

農業のあり方を考える~農業担い手フォーラム~

          法人化への助走                                                                    
○横手市農業担い手フォーラム○
11月26日、横手市で農業担い手フォーラムが開催されました。
「集落営農」「農業法人化」をテーマに様々な切り口から展開される講演
となり、まさに将来の地域農業のビジョンがそこに見えてきました。 
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村東営農組合、副組合長 木村洋一氏は「特産品開発の実績について」と題し、事例発表を行いました。


顧客ニーズが高まり、「農薬を使わない米や有機野菜が欲しい」といった要望が多くなった。ただ「おいしい」だけでは力不足。「差別化戦略」をどう提案できるか?という問題を提唱した。
さらに、これまでは規格に合わせるだけの大量出荷、補助金が有利であればそれでOKという自分主体で内向きな考えに陥り、「お客様」のことが頭になかった、「お客様」からの生の声が不足していたと木村氏は振り返る。「今後、お客様の買いたい商品の視点に立ち、食の提案活動の実践を行いたい、お客様の欲しい商品を提供する農業を!!」と意気込みを述べた。

「生半可な気持ちでは傷を負うだけ。
 成功はあり得ない」
と断言されたとき、木村氏の農業に対する厳しくも強い思いを誰もが感じたはずです。一方で
「皆さん、夢をもちましょう。
 まず一歩、踏み出しましょう」
という呼びかけに希望をもつ方も多かったのではないでしょうか。
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フォーラムではこのほか
農業組合法人  アグリ白藤  
代表  林輝夫氏(写真:右)
生産組合きずな     
代表  斉藤龍平氏
JA秋田中央会 担い手対策室 
課長補佐  杉渕忠彦氏
以上の3名がそれぞれの立場や視点から講演をされました。
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講演のあと、岩手県花巻市から来場した劇団「ぜんとようようくらぶ」
が集落営農組合をテーマにミュージカルを上演しました。
“今こそ、農業・農村がキラめく時”
       ~やってよかった、集落営農を生かした地域づくり~



設立当初の集落営農組合は組合員の意識や思い、価値観もバラバラで課題が山積み。
そこから「集落営農をみんなが安心して暮らせる、希望をもてる地域づくりのきっかけにする」という発想に転換し、組合の中に部会を立ち上げ、それぞれの年齢や立場の人々が分かち合い、成功にたどり着くまでを描いたストーリー。
   

   劇中、「農業は生きていく力、私たちの宝」と何度も繰り返し、
   私たちに農業を見直すきっかけをくれたほか、「農家は環境への
   感謝が足りない、大切さに気付いていない」と耳が痛くなる言葉を
   呈し、「大事なのは気付き」とした。
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農業はこれからも、新しいスタイルが求められるでしょう。そのとき、私たちの考えも従来のままに留まっていては時代のニーズについていけないのかもしれません。一戸の農家の考えで問題を解決しようとするのではなく、地域の人々が手を取り合って助け合う、そんな姿勢がこれからの農業を支えていくのではないでしょうか。これが私にとっての「気付き」でした。
◆ ちょっと豆知識 ◆


こちらは会場:横手市増田ふれあいプラザ内にあるホールのステージ幕。増田町出身・矢口高雄氏の言わずと知れた「釣りキチ三平」
この麦わら帽子がトレードマークの三平くん、増田町に正式に住民票があるんですよ。
                               県南担当 けこさん
                                 
                                                            


「集落営農」とはひとつの農家では解決できない地域の農業の
いろいろな問題を集落のみんなの知恵と力を合わせて解決し、
農家も集落もみんなが良くなる農業を進めていくこと、
そしてより豊かな集落づくりにつなげていくこと、それが集落営農です。
「農業法人化」とは農業生産物の販売や農作業の受託を会社として経営すること。特に集落営農法人化の目的は集落での営農の継続にあたります。農業を継続できる方法を構成員が話し合うことで、それが集落の将来像を描き、集落ビジョンを作り上げることにつながります。

2009年12月7日19:31 | 県南情報 | Trackbacks (0)

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