秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会ブログ

北秋田市 内陸線魅力再発見の旅 比立内駅編

内陸線沿線集落散策路策定ワークショップ 2日目。
きょうは、比立内駅周辺集落を歩きます。
昨日のお日様は姿を隠し、空には憎たらしいほど厚い雲…
しかも、比立内とは?と考えても全く思いつかないわたし。
どんな一日になるのでしょうか。
駅を中心にぐるっと一周およそ3時間のコース。
ルートに沿っていうよりは、地元おすすめスポットを点々と巡る計画のよう。
まずは、幸屋(こうや)地区に向かいます。

◇幸屋(大)橋と渓流
幸屋は、駅の北西部にあたり、阿仁川を挟んで反対側。
集落には、東西に架かる幸屋橋と幸屋大橋の二つで行き来しています。

↑幸屋橋からの景色。現在は2代目。手前は1代目の跡。
 奥にかすかに見えるのが幸屋大橋。
幸屋橋についた途端、わたしのテンションはこの日の最高を記録。
「なにここ??なんでこんなにキレイなの???なんでなんで???
まったくこの美しさは、比立内の人たちがもったいぶって今まで隠していたとしか思えません。
眼下を流れるは阿仁川。その両岸では木々が今が盛りと葉を染め、
雨で冷やされた空気が、かすかに霞をつくりなんとなくロマンティック。
昔はこの川で泳いで遊んだのだそうです。


幸屋大橋からの景色↑
数か所に滝が落ちていました。
「あの滝はなんという滝ですか?」とわたし。
「名前は…ねぇよな?」
「んだ、ね。」と地元のみなさん。
そして、「んだ、あんだ付けでけれ。」え、いいんですか?

◇幸屋地区

渓流の余韻に浸りながら歩を進めること5分。
視界は一気に広がり、
正面の高崎山(たかさきやま)が山全体を赤く染めてこちらを見下ろしていました。
道端には、はさがけの木枠が残され、
広大な田んぼは一年の勤めを終え、静かに冬の訪れを待っています。
幸屋地区は、特別な歴史や文化をもつ土地ではありませんが
地元の人にとっては、大事な散歩コース。
この何気ないけれど最高に美しい景色が地元の自慢なんだろうなと、
ここに囲まれて過ごす日常がとてもうらやましく感じました。

◇雨降り様
東側の橋・幸屋大橋を越えると小学校などがある中心部に出ます。
その頃には、朝から少しずつ降り続いていた雨も本降りに。
すると、地元参加の方が「あれが雨降り様。」
と山の方向を指さしているではありませんか。
指の先には、崖崩れか何かで露わになった山肌が。
「雨が降りそうになると、あの場所がうっすらと濡れるんだ。
そうすると雨が降るの。」
「それ、当たるんですか?」と聞くと「あだるよ?。」と自信満々。
雨降り様の向い側の集落を「様向(さまむかい)」というくらいで、
昔から言い伝えのある場所なのだそうです。

◇旧発電所
次の目的地へ向かう途中雨はついに本降り。遠くで雷が稲妻を轟かせていました。
 
次の目的地は旧発電所。阿仁川の支流・比立内川の水圧を
利用して発電していた水力発電所です。市の文化財に指定されています。
木造の建物はどこか洋風な佇まいで、
中には外国製のモーターとタービンがそのままになっていました。
貴重な比立内の歴史遺産です。

◇きのこ丼

今回散策した文化財や景観と同じくらい
わたしたちを感動させてくれたもの、それが「きのこ丼」です。
ご飯ときのこが半分半分。こんなきこの丼みたことありません。
地元参加の人たちも「これはうめ!」とかっこんでました。
今回、阿仁合と比立内を散策して思ったことは、どんなに小さな場所にもちゃんと歴史があって、
そこに暮らす人の思い出が詰まっているということでした。
案内してくださる人のお顔はちょっと誇らしげでみんな笑顔。
そして、地域の歴史を語れるってかっこいいなと思いました。
この「記憶」が途切れることなく、受け継がれてくれることを心から願っています。
   
                                 県北担当 やっつ

2009年11月8日13:30 | 県北情報 | Trackbacks (0)

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