秋田百笑村★子牛に注ぐ愛情
前回の私・けこさんの記事でお伝えしました、「秋田百笑村で牧草運びのお手伝い」
その数日後に、大曲家畜市場にて子牛市場が行われました。
百笑村オーナー・佐々木義実さんの想いにまた一歩近付くべく、
市場に同行させていただきました。
この日の競りに出された牛は
114頭。義実さんが百姓を始めた頃は、毎月300頭ほどの牛が出場していたそう。畜産農家の減少が、明らかに分かる数字です。
義実さんが大切に
育てた牛はコチラ。
●名号:第67ささよし(雌)
●期待育種価(以下3項目)
枝肉(重量):Aランク
芯(ロース芯):Aランク
サシ(霜降り肉・肉質):
AHランク
(Hの表示はランクが更に上)
生後285日で体重323~。
素人の私から見ても、他の子牛と比べてその体格の良さは群を抜いていました。
(「育種価」とは,親から子へ伝わる平均的な遺伝能力のこと。
また、子牛がもっていると期待される育種価を「期待育種価」と言うそうです。)
待機する子牛とオーナーの皆さん。競りが繰り広げられる一瞬が目の前まで迫り、緊張が走ります。
◆第67ささよしの競り手に汗握る瞬間。金額がどんどん高まったかと思えば、後半は購買者同士に販売者(生産者)も加わっての駆け引きが始まります。
第67ささよし
競売価格は498,000円。
この日の平均価格(雌)が367,303円だったことを考えると、第67ささよしは、誰もが欲しがる上等な牛であったと言えるでしょう。
しかし、義実さんはその価格で牛を売りませんでした。
「自家保留した子牛が果たして約50万円分、稼いでくれるか。結果が分かるまで7年以上かかります。(今度は子牛を産ませるため)でも、自分で気に入った牛がいて、その牛を見ると仕事が楽しいよね。そういう牛を俺は揃えています。それだけ、皆、思い入れがあるんだよ。
以前、97万円で売った牛をどうしても家におきたくて、数日後100万円出して買い戻してきたことがあるんだ。でも結局、その牛は俺の期待には応えてくれなかった…。いわゆる赤字でした。でも、経済だけを考えて安い牛をそろえても、その分の気持ちしか仕事に身が入らないような気がする。好きな牛をそろえてロマンを感じたいなぁとね(笑)」
経済面で仕事を捉えることは大事なことですし、当然です。しかし、それ以上に仕事に対するやりがいを求めるならば、義実さんのような考え方になるのではないでしょうか。義実さんが牛に愛情を注ぐ姿は、この市場だけではなく あの牧草の仕事をしたときから見えていました。あのハードな仕事は生半可な気持ちでは続けられません。
そして、毎日ハードな仕事をこなす義実さんがこんなことも言っていました。
「俺は農業が好きだから、この仕事に就いて幸せだよ。
どんなにキツくても、仕事に充実感があるし、全然苦にならない。
こんな幸せな生き方をしていていいのかな、と思う。」
秋田百笑村から笑顔が絶えることはありませんね!
義実さん、ありがとうございました。
県南担当 けこさん
*花まるっ協議会・会員情報*
秋田百笑村(代表:佐々木義実)
住所:大仙市大沢郷百笑村一番地(大仙市大沢郷字椒沢130)
TEL&FAX:0187-78-1994
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2010年9月9日17:27 | 県南情報 | Trackbacks (0)