今月7日から11日早朝にかけて、「People to People Student Ambassador Programs
(以下、P to P)」というアメリカで実施されているプログラムが、秋田県内で初めて仙北市で行われました。
今回仙北市で実施されたP to Pとは、外国を旅行する中で異国の文化と生活風習の違いを体験し、健全な精神と
平和な社会に対する精神を育成すること、また交流により国際理解を深めることを目的とした中高校生対象の
短期滞在プログラムです。
(引用・詳細:仙北市農山村体験デザイン室 ブログ)
全米各地から集まった中高生と引率者の皆さん70名が、仙北市の農家民宿を中心とする農家に泊まり、
滞在期間中に農家体験や小学校を訪問するなどして過ごしました。
小学校で過ごし、角館・田沢湖を散策した日の様子をご紹介します。
一行が最初に訪れたのは、市内の市立小学校5校です。私は、神代小学校を訪問しました。
神代小学校では全校生徒が「Welcome集会」を開き、大きな拍手でアメリカの皆さんをお出迎え。
アメリカの皆さんからは、小学校にブランケットが贈られました。
ここでは、仙北市を「美しい場所」と話し、「ここでホームステイできることを嬉しく思う」とご挨拶。
グループに別れて自己紹介もしました。みんな緊張していますね(^^)
英会話の勉強をした5・6年生が、低学年のみんなをサポートしていました。
名前や好きな食べ物、嫌いな食べ物などを聞くことができたと喜ぶ小学生のみんな。
そのあとは、「じゃんけんトレイン」で遊びました。じゃんけんをして負けた人が勝った人の後ろにどんどん
列のように長く付いて遊ぶゲームです。この日は、日米のみんなで楽しめるように、「ロック シザーズ
ペイパー じゃんけん ぽん!」を合図に盛り上がりました。
5・6年生のみんなから教わりながら書道体験も。「星」、「和」、「人」、「心」など意味を理解した上で
一文字に気持ちを込めます。慣れない正座をして、日本の文化に挑むアメリカ人のみんなに対し、
教えた児童たちが拍手やジェスチャーで健闘をたたえる様子が印象的でした。
神代小学校を訪問したみんなは、お昼もこちらでいただきました。
まさにご当地!B級グルメの「神代カレー」です。
「カレー大好き」と話しながら、美味しいごはんを一緒に食べてみんなにっこり(^^)
すっかり打ち解けた様子でした。カレーを提供したのは、神代地域活性化推進協議会の皆様です。
しかし、せっかく仲良くなったのにお別れの時間に…。
アメリカのみんなが持ってきたポストカードに名前を書いてもらったり、書道体験の際に
一緒に撮った写真を手渡されて感動したり…。過ぎゆく時間を惜しむようでした。
最後は、児童たちが手いっぱいに伸ばしたアーチの中を、アメリカのみんなが通ってお別れです。
「またここに戻って、もっと書道が上手に書けるようになりたい。美味しい神代カレーを
もう一度食べたい」と、ここで過ごした2時間半ほどのわずかな時間を振り返り、代表の生徒が
挨拶してくれました。
アメリカからやってきたみんなにとって、日本の文化を子どもたちと一緒に学んだ経験は、
貴重かつ充実した時間だったに違いありません。そして、英語を知らない小さな子どもたちですら
楽しくコミュニケーションを図っている様子から、言葉より、「伝えたい」、「理解したい」という
思いの方が大切なのだと教えてもらった気がします。もちろん、「もっと英語を勉強したい」と
話す子どもたちも!お互いにとって、生涯心に残る有意義な時間だったことでしょう。
各小学校での交流を経た後、一行は角館の武家屋敷の散策と安藤醸造元本店の見学、
そして美しい田沢湖でひと時を過ごしました。そして、ホームステイ先である農家へ。
P to Pの受入を終えた後日、ひとりの農家民宿のお母さんから話を聞くことができました。
「最初は言葉もわからないし、何を食べさせたらいいか、味付けをどうしたらいいかなど悩んだんだけど
食べたいものとか少しずつ話してくれたし、二日目からは『ありがとう』や『おはよう』等日本語を
覚えてくれた。大変なところもあったけど、本当に楽しかったよ。また仙北市に来てくれるって!」
と、数日間の出来事をなぞるように話してくれました。
「みんな、アメリカの人たちにハグされてお別れしたんだ」、電話越しに聞いた、お母さんの照れくさそうな
笑い声が交じる感想は、等身大のいつものおもてなしが、アメリカの皆さんにも喜んでもらえたんだなぁと
思わせるものでした。
P to Pの皆さんが、仙北市の農家で過ごした様子や秋田県庁を訪問した際の様子をご覧ください
⇒仙北市農山村体験デザイン室ブログ
協議会事務局
2012年7月17日11:00 | 県南情報 | Trackbacks (0)