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2010年12月 のアーカイブ

JA秋田やまもと ふるさとの味でお正月をむかえましょ。

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みなさま大晦日いかがお過ごしでしょうか。正月料理の仕度に忙しいという方も多いことでしょう。
JA秋田やまもとでは8年前からふるさとの味を詰めたおせちの重箱を作り県内各地に発送しています。
今年も地元新聞に掲載したその日のうちに限定150セット(重箱1セットでおよそ5人分)が完売する人気ぶりです。

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伊達巻には全部で400個以上の卵を使う       でっかいタイは一の重に
30日、三種町鹿渡にあるJA秋田やまもとの仕出しセンターでは朝からスタッフのみなさんが
準備に慌ただしくしていました。スタッフはチーフの伊藤優子さんをはじめ9人。
みなさん三種町琴丘地区や八竜地区に住む主婦たちです。150セットを寝ずの作業で翌31日朝までに仕上げます。
地産おせちは、2002年JA秋田やまもと女性部の中でも郷土料理名人が集まる「グランママシスターズ」を中心に、
地元の味を詰めたメニューを考案してはじまりました。当初はグランママと女性部とが集まって作っていましたが、
数年前からグランママたちは煮物や巻き寿司などの自慢料理を自宅で作って仕出しセンターへ届け、
最後の仕上げと重箱詰めを仕出しセンターのスタッフが一手に担うようになりました。

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グランママのひとりで当協議会会員の「やまもと百姓大学」でも講師を務める巻き寿司名人の小山内恵子さんは、
もみじを模った36cmの巻き寿司を作りました。それをスタッフが当分に切りわけひとつずつ包んでいきます。
仕出しセンターチーフの伊藤優子さんは「出来上がったものを詰めるのは普段の仕出しの作業で慣れているけど、
おせちはきんとんをひとつずつ包んだり、巻き寿司を切ってひとつずつ包んだりと手間がかかる。
グランママたちから届いた料理はやっぱりキレイに仕上げたいのでやはり大変です」、
「グランママたちにはいつまでも元気で頑張ってと、この間も声をかけてきました」と笑顔で話してくれました。

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グランママ中田良子さん作の黒豆         グランママ工藤クニヱさん作の“えにょ”の煮つけ
30日から31日の朝にかけて続く徹夜の作業。もちろん30日だけでなく下ごしらえは何日も前から続きます。
そのためみなさんここ数年ご自宅の正月準備にかける時間はほとんどないのだそうです。
「家族の理解があるからやっていけてるんでしょうね。スタッフみんなまとまりよくやっていますよ」と
仕出しセンターチーフの伊藤さんが話してくれました。

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美しい金色の芋きんとんは、女性部部長 伊藤ユウ子さんの手作り  使用したサツマイモは20kg
ひとつずつ丁寧に小分けにして中に栗の甘露煮を包み、およそ800個作る

JA秋田やまもと営農生活部の内藤美幸さんは、「けっして派手なおせちではないけど、
買ってくれた人たちは“残すものないね”と言って全部おいしく食べてくれます。
ただ、グランママたちの腕に頼っている部分もあるので、元気で頑張ってくれているうちはいいけど、
今後この味を継いでいく後継者の問題はもちろんあります。女性部のメンバーも年々減ってきているので、
やまもと管内の女性たちには気軽な気持ちで女性部の活動に参加してほしいですね。
いっしょに楽しみながら勉強していきましょう!と言いたいです」とお話してくれました。

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グランママのみなさんとJA秋田やまもとの内藤さん(後列右2番目) 重箱料理は豪華のひとこと(今年11月)
そのグランママシスターズのみなさん、実は今年11月に参加したツアーでお世話になっています。
グランママシスターズは、最高齢78歳の袴田フチヱさんを筆頭に現在19人。
現役バリバリ、1泊2日の研修旅行にも元気に出かけちゃうパラフルおばあちゃん軍団です。
11月のツアーの時にごちそうになった重箱料理も“おばあちゃんの味”が満載で本当に美味しかったのです。
JA秋田やまもと営農生活部の内藤美幸さんに
「お願いすればこういった団体向けにお料理を作ってくれるんでしょうか…?」と尋ねたところ、
人数や形態(お弁当がいいのか、ちょっと贅沢にお重にしたいのかなど)をリクエストしてくれれば
できる限り対応します、との嬉しいお応えが!みなさんも機会があれば一度味わってみてくださいね。
JA秋田やまもと営農生活部ふれあい課 電話0185-87-4250

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雪がしんしんと降る31日の明け方、150セットの三段お重がようやく出来上がりました。
今年は遠くは湯沢市秋の宮まで届けられるこの地産おせち。注文の多くはお年寄りなのだそうです。
仕出しセンターチーフの伊藤優子さんは「11月のうちから楽しみにして“予約はいつから?”という電話がきます。
わたしたちのおせちは本当に普通の田舎の味だけど、それがいいのかもしれませんね」
と眠い目をこすりながらお話してくれました。

さて今年もあとちょっと。来年がみなさんにとって幸せな一年でありますよう。よいお年を!
                                          県北担当 やっつ
■会員情報 やまもと百姓大学

                                          

| 2010年12月31日10:20 | 県北情報 | Trackbacks (0)

横手市平鹿町高畑集落・女性加工グループ『菜女(さいじょ)』

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12月28日、私が日頃お世話になっている平鹿地域振興局は、この日が仕事納めとなりました。
農林部 農林企画課は昨年に引き続き、仕事納め当日のお昼は地産地消弁当。
今年、同課が選んだのは、横手市平鹿町高畑集落を拠点に活動を展開する
女性加工グループ「菜女」です。

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朝8時。冷たく澄んだ空気の中、白い息を吐きながら代表・佐々木とみ子さん(写真下)の
自宅隣にある加工所へ。3名の女性がすでに作業を始めていました。
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菜女は、平成17年7月に設立した、農家の女性6名からなるグループです。
JA秋田ふるさとの組合員で、イオンスーパーセンター横手南店内の「安心畑」や、
JA秋田厚生連平鹿総合病院内で野菜や加工品(お惣菜、漬け物、お菓子)を販売しています。
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菜女は、集落の道路脇に花の苗を植えたり、給食センターに野菜を卸すなどの活動から始まり、
以前は秋田市へ出向く移動販売で消費者との交流を楽しんでいたそう。
「お客さんとの会話も楽しかったけど、みんなで秋田市に向かう車中が
またおもしろくってね。」
とみ子さんが楽しい思い出を話してくれます。

その後、冬の農閑期に何かできることは? 規格外の野菜をなんとか生かす方法は?
そのような考えもあって、加工所の設置に踏み切ったそう。

菊地勝子さん(写真右)は、
とみ子さんに言わせれば「野菜の先生」
節子さん(写真左)に言わせれば、「畑の怪物(!)」
なんと、勝子さんは50種類以上の野菜を生産しているパワフルな女性でした!
市内の園児たちが勝子さんの畑を訪れ、農業体験をすることもあるそうです。

「畑に情熱を注いでいる人。」
そう言って、仲間である勝子さんを尊敬のまなざしで見ているのは、佐々木節子さん。(写真左)
「不思議なことに、6人のメンバーは野菜農家や果樹農家がうまい具合に揃ってるんだよ。
ここに来て知らなかった料理のこと、野菜のことたくさん覚えたよ。6人もいれば知識がすごいよね」
節子さんの言葉の端々には、このグループへの愛情が溢れています。 

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他の女性グループと異なる大きな特長は、メンバー全員が食品衛生責任者の資格をもっていること。
「全員が責任と自覚をもって、勉強していこうって。
そういう意識で仕事ができるように、みんなで資格を取ったのよ」
勝子さんの言葉に重みと誇りが感じられました。

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11種類に及ぶバラエティ豊かなおかず作りの合間に、菜女の中でも人気の高い
米粉入りシフォンケーキとお菓子をごちそうになりました。
(写真右:かぼちゃムース、たまご三杯もち、煮豆)
シフォンケーキはふかふか。ふわふわ。こちらは平鹿病院内で購入できます!
本当においしくて贅沢なおやつでしたよ、ごちそうさまでした。
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それにしても、とみ子さん、勝子さん、節子さんの3人は本当におしゃべりが大好き。
楽しい会話をよそに、手はてきぱき動いています。
会話の途中で「大根はイチョウ切り?乱切り?」なんて、言葉もはさみつつ…。
「何年かやってると、細かい打ち合わせをしなくても、
 自然と役割分担ができてくるんだよ。」
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「菜女の収入は、この加工所の設備にかかった費用の返済と、
菜女のみんなで旅行にいくことに使うの。残ったお金は孫のために使っちゃうんだよねぇ」
お金のことは二の次。まずは自分たちが楽しむこと。

「私なんて、本当にここに来るのが楽しいから、わざと仕事の日と間違ったふりして
加工所に遊びに来てしまうもんね。」
と話すのは、節子さん。今回、私は3名のお母さんたちにしかお会いできませんでしたが、
仕事のパートナーとして、お互いが尊敬し合い、そして一緒に前進することが楽しい…
そのような雰囲気を感じつつ、ビシッと仕事に向き合う姿がかっこいい皆さんでした。
50代~60代の皆さん。キラキラ眩しいほどの笑顔が素敵でしたよ。 

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(写真左から:菊地勝子さん、佐々木節子さん、佐々木とみ子さん)

最後に素敵なお話をもう一つ。
「菜女」は野菜を作る女性たち、という意味で付けたそうですが、
その菜女の理解ある旦那様達のことを、彼女たちはなんと呼んでいるか。



妻を助けると書いて「妻助(さいじょ)」

家族の理解があってこそ、できる仕事。
影ながら支えてくれる旦那様達がいなければ、この仕事はやっていけないそうです。

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とみ子さん、勝子さん、節子さん。
平鹿地域振興局 農林部 農林企画課の皆さんでボリューム満点のお弁当をおいしくいただきましたよ。
おいしかった~!!ごちそうさまでした。

年の暮れ。私も今日が仕事納め。
一年の最後に、こんなに素敵な皆さんにお会いできたことが今年最後の思い出になるのかな。
いつまでも輝き続ける女性たちとの出会いでした。

                                          県南担当 けこさん

* 加工所「菜女」 *
秋田県横手市平鹿町樽見内字高畑37
tel:0182-24-1826
営業時間 8:00~17:00(年末年始、盆はお休みします)
一口5,000円以上から受付、横手市内のみ配達いたします。
 お弁当1人分:平均額500円~600円に設定。ご要望に応じます。
 今回、平鹿地域振興局に作った分は豚汁付きで1,000円です。

1230()2100~日テレ系「秘密のケンミンSHOW」を見ましょう!
 横手市のある食材が注目されました!菜女メンバーの佐々木節子さんが登場予定です。

| 2010年12月28日19:15 | 県南情報 | Trackbacks (0)

現地特派員が選ぶ 2010年県内グリーン・ツーリズムニュース☆

けこさん(県南)、よどぎみ(県央)、やっつ(県北)の3人の現地特派員が
今年一年県内をびゅんびゅん飛び回って、スイスイ駆けずり回って感じた
印象的なグリーン・ツーリズムニュースです。一緒に2010年を振り返りましょう♪

・仙北市 農家民宿7軒が仲良くオープン!
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後列左から 荷葉の郷・喜四郎 千田明子さん 、農家民宿のどか 高橋由希子さん、一の重 佐藤郁子さん
前列左から 農家民宿のどか 高橋佳子さん、かまど 田口幸子さん、くりの木 佐々木弘子さん、
      里の灯 佐藤由井さん、農家民宿 一助 沢山節子さん
春、県の農家民宿開業における規制緩和を利用し、仙北市西木と田沢湖で7軒の農家民宿が開業しました。
みなさんは、当協議会で開催している開業のための研修会「グリーン・ツーリズム花まるっ大学」の相談員による個別指導を受けて開業の準備を一緒に進めてきました。みなさんはこれまでも修学旅行の民泊受け入れなどを長年続けてこられ、グリーン・ツーリズムはベテラン。民泊から民宿の許可をとったことで一般のお客さんを迎えられるようになり、新しい出会いもたくさん生まれた一年となったようです。

・農家“カフェ”も登場
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従来の農家民宿、レストランのイメージとはちょっと違う「農家カフェ」なるお店が県内にぞくぞく登場しました。
上小阿仁村の「やまぶん」や八峰町峰浜の「しらかみカフェ」、
そして農家ではないけれど農村の田園風景の中に建ち、ゆったりとしたカフェの時間の中で“田舎”味わうことの
できる男鹿市の「珈琲工房 珈音(かのん)」。

グリーン・ツーリズムを求める人のニーズも多様化する中で、こうした自分たちのできる範囲での
グリーン・ツーリズム実践の形はこれからも増えてくるかもしれませんね。

 

・協議会会員120(個人・団体)突破
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ということで、今年県内で新たに開業した農家民宿、農家レストランは24軒(協議会把握軒数)。
この中には協議会に入会いただいた方もおりまして、
おかげさまで協議会会員(正・賛助会員含む)も120(個人・団体)を超えました。パチパチパチ☆
自治体では三種町が新たに入会。開業前から取材でお世話になっている横手市三又の高橋篤子さん宅で
農家民宿 三又長右ヱ門が開業するなど、みなさんの歩みも感じることができました。
協議会では、正会員を含め、グリーン・ツーリズムの活動や推進を応援してくださる賛助会員をいつでも募集しています!
協議会会報紙など県内のグリーン・ツーリズム情報などをお届けしますので、興味のある方はぜひご入会ください。

 

・県グリーン・ツーリズム情報サイト「美の国秋田 桃源郷をゆく」オープン
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今年3月30日、県と当協議会の共同管理による県グリーン・ツーリズム情報サイト
「美の国あきた 桃源郷をゆく」がオープンしました。
それまでの当協議会サイトをリニューアルした形ですが、情報量は100倍になっています!
会員情報はもちろんのこと、祭りや文化など秋田県内の素晴らしい地域資源情報も満載です。
けこさん、よどぎみ、やっつの3人の特派員による特派員体験記などもありますので、ぜひご覧ください。

 

・横手市 大森町グリーン・ツーリズム推進協議会 県内初 棚田オーナー制度
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今年県内初の試みのひとつが横手市大森塚須沢集落が行った棚田オーナーの活動。
集落の大事な棚田を地域外の人たちの力も借りて、これからも守り続けていこうという試みです。
主体となっているのは当協議会会員でもある
大森町グリーン・ツーリズム推進協議会(会長 後藤洋子さん)。
今年、大森町グリーン・ツーリズム推進協議会はこのような活動やこれまでの歩みが評価され、
平成22年度豊かなむらづくり全国表彰事業 農林水産大臣賞を受賞しました☆
 

 
 
 
・鹿角市 中滝ふるさと学舎 廃校利用し地域活性
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県北でも新しい動きがありました。廃校した小学校校舎を利用した地域の拠点施設の開設です。
鹿角市十和田大湯の
中滝ふるさと学舎(運営:NPOかづのふるさと学舎・湯瀬政弘理事長)は
おととし廃校になった旧中滝小学校校舎を利用して、宿泊や食・木工体験、カフェなどを併設した複合施設。
行政、地域住民が一体となって取り組んでいる活動として県内外からの視察も盛んに行われています。

 

・秋田市でグリーン・ツーリズム盛んに
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4月 重松の家 味噌作り体験             7月秋田市太平の果樹園で農業体験
今年「秋田花まるっ元気通信」で県中央地区担当現地特派員よどぎみが、
とくにたくさん取材に行ったのが秋田市で開催されたグリーン・ツーリズムイベントでした。
昨年の秋田市農家民宿第一号「重松の家」の開業や、今年春からの秋田市体験農園のオープンなどを契機に
県内でも農山漁村風景や農作業に触れる機会の少ない秋田市内の子どもや親子が気軽に参加できるイベントが
市内各地で盛んに行われていたように思います。秋田市は秋田空港や秋田駅など交通の便の良さがあるので、
今後県外のお客様を迎える時には秋田市のグリーン・ツーリズム振興は欠かせないものになりそうです。
 
 
 
 

・首都圏向けイベント「おかえりなさい。」開催
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藤里町サフォーク白神の羊肉ホゲットと        中滝ふるさと学舎のクラフト体験工房が出張
大仙市 秋田百笑村のコシヒカリ玄米を使ったカレー
協議会としての今年一大イベントといえば、東京都千代田区で行った首都圏向けのグリーン・ツーリズムPRイベント
「秋田県のグリーン・ツーリズムへの誘い おかえりなさい。」です。
協議会会員のみなさまから多大なるご協力をいただきながらのイベント開催となりました。
当日は7つの会員(自治体・個人・団体)に現地へお越しいただき「秋田の顔」となっていただきました。
カフェでは秋田の豊かな食、写真展では“秋田の母さん”の優しさ、あったかさをご来場のお客様に
感じていただけたのでは。改めまして、ご協力くださいました各方面の方々に心よりお礼申し上げます。
・よどぎみ結婚
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県央特派員のよどぎみが結婚しました。これからもよろしくお願いいたします。
 
 ・まちむら交流機構主催 グリーン・ツーリズムインストラクター研修会 開催
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今月14日から17日、(財)都市農山漁村交流活性化機構主催のグリーン・ツーリズムインストラクター研修に
特派員3人で参加してきました。
大仙市太田町惣行地区を舞台に、グリーン・ツーリズムの体験メニューを作る研修会でした。
無事に合格するとインストラクターの資格がもらえるのです。
県内外からたくさんの受講生があつまり大変熱い、とても勉強になった4日間でした。
どうか年明けには3人そろって合格通知が届きますように・・・
 
 

いかがだったでしょうか。
来年も特派員3人元気に県内を駆けまわりたいと思いますので、みなさんどうぞよろしくお願いいたします!


                               現地特派員 けこさん、よどぎみ、やっつ

| 2010年12月28日18:50 | GTのPR, 秋田県全域 | Trackbacks (0)

ガーデンカフェタイム・クリスマスキャンドルライブ!

 今年のクリスマスは、みなさんどのように過ごされましたか?
 にかほ市にあるガーデンカフェタイムでは、12月25日、地元・にかほ市出身のフルート奏者・佐藤蘭子さんを呼んでの「クリスマスキャンドルライブ」が開催されました。


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 続きは、「美の国秋田桃源郷をゆく」「ガーデンカフェタイム・クリスマスキャンドルライブ」をごらんください。

                             県央地区特派員 よどぎみ

      

| 2010年12月28日11:54 | 県央情報 | Trackbacks (0)

大館市 北鹿ハリストス正教会 降誕祭(クリスマス)前夜

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2010年12月23日(木・祝)
大館市曲田にある北鹿ハリストス正教会 曲田福音聖堂で降誕祭(クリスマス)前晩祷が開かれ、
地元の人たちなどおよそ15人が集まり、クリスマスを祝いました。
北鹿(ほくろく)ハリストス正教会 曲田(まがた)福音聖堂は、日本ハリストス正教会の聖堂のひとつで
明治期 聖ニコライによってもたらされたロシア正教からはじまっています。
大館市曲田地区は協議会会員である陽気な母さんの店のある地区。
お店にうかがうたびにこの教会に一度行ってみたいなと思っていたのです。
今回は信徒でなくても中を見学できるということで、歴史ある建造物と素敵なイコンを観に行ってきました。

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聖堂の歴史などについて話をする釜谷神父      曲げわっぱの技巧を用いたドーム
曲田福音聖堂は現存する国内最古の木造ビザンチン様式教会堂建築として昭和41年県の文化財に指定されました。
明治25年、曲田に生まれ縁あって洗礼を受けた畠山市之助は、東京復活大聖堂(通称ニコライ堂)を訪れ、
「これをふるさとにも」と願いニコライ堂を模して曲田の自宅敷地内にこの教会を建てました。
自らの山に植わる天然秋田杉を贅沢に使った木造の教会。
象徴的なドームは曲げわっぱの技術を用いており、すばらしく美しい歪曲を成しています。

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また、この教会の文化的価値を高めているのが中に飾られた18点のイコン。
日本の油絵とくに聖像画の先駆けとして知られる山下りんの作品です。
これも聖堂建設の際、畠山市之助が山下りんに依頼して書いてもらったものなのだそうです。

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この日、教会を訪れる前にある一人の女性に会いました。
曲田に生まれ、今は市内の別の地域に嫁いでいった70歳を過ぎるその女性は、
昔の日曜学校の様子を今も鮮明に覚えているといいます。
「子どもの時は日曜学校が楽しみでねぇ。じいさんに、うちはキリスト教じゃないから行けばだめだって
言われたものだから、かくれて行ったもんだ(笑)子どもだものやっぱり行きたいじゃない。
家のおやつがイモとかだった時に、行けばチョコレートだのアメだのもらえるんだものね。
ある時、黒い車に乗って外国の人が来たことがあってね。
アコーディオンを持って曲田のつり橋を渡ってきてさ。今でもちゃんと覚えてるよ。
クリスマス会も楽しみだったなぁ。プレゼント交換をするのよ。手作りのお手玉とか色を塗ったコマとかね。」
よっぽど楽しい思い出なのでしょう。昔の話をする女性の顔はまるで子どものように楽しそうでした。

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そうして親しんでいたのも小学生くらいまでだったと女性は言います。
時代が流れ、集落にも人が減り、いま北鹿ハリストス正教会の信徒もずいぶんと減ってしまったそうです。
「むかしこの辺で大火があった時、この教会は柿の木に守られてほぼ無傷で残ったんです。
ここは何かに守られているってその時はとても信徒さんも増えたんだけど」

出席されていた釜谷神父のお母さんが教えてくれました。
その柿の木は今も教会の玄関前に立ち実を成らせ教会を守り続けています。

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明日はクリスマス。
どこで誰とどんな風に過ごしていても、この世界のどこかで誰かが自分のことを大切に思ってくれている、
そんな幸せを感じる日になりますように…

事前に連絡をすれば教会内を見学することもできます。
その際は、ぜひ陽気な母さんの店にもお立ち寄りくださいね。

                                      県北担当 やっつ

| 2010年12月24日13:24 | 県北情報 | Trackbacks (0)

能代市 植木屋さんが伝えたいこと~街路樹の在り方について考える~

いま、能代市の市民プラザで、とある写真展が開かれています。
パネル6面に渡り展示されている能代市や五城目町、東京都の街路樹の写真。
この写真展を開いているのが能代市二ツ井で造園業を営む福岡徹さん(左)です。
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↑ 左:写真展を開いている福岡徹さん。
  右:電線に触るからと樹高を極端に下げられたイチョウ。福岡さんは景観としての街路樹の役割も大切と話す。
「子どもに言われたんです。どうしてあの木は腕がないの?って。
子どもは絵本の中でよく目にする、顔が合って枝(腕)を広げた姿こそが木だとイメージしている。
自分はこういう仕事をしているのに答えられなかった。」
子どもの指さす方向には四方八方の枝を無造作に落とされ、幹だけになってもなお“街路樹”として
立ち続ける木の姿がありました。
「街に落ちる葉は邪魔にされるけど、白神山地に落ちる葉は宝もの。白神山地の木も街路樹も同じ木なのに。」

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街路樹が剪定される大きな理由は落ち葉の問題です。
秋、落ち葉となって庭先、玄関先に舞いこむ街路樹の葉はそこに住む人にとっては少し迷惑です。
高齢化も進み、住民にとっては落ち葉掃きや葉の片づけも簡単な作業ではありません。
福岡さんはそういった住民の声にきちんと耳を傾けた上で、
街路樹のあり方についてみんなで考えようと投げかけています。
「落ち葉を集める仕組みや活かし方を地域活動として進めていけかなければと思っています。
いま、能代市では集めた落ち葉を腐葉土にして再利用しているんだそうです。
それをもっとちゃんと住民に伝えればいい。
そうすれば落ち葉集めがただのゴミ拾いじゃなくて意味のあるものになる。」


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↑ 左:交差点のプラタナス。
            
信号の支障になるための剪定だか、必要最低限の剪定でいいはず、と福岡さんは言う。
   右:12月になっても青葉のままの秋田県能代市のプラタナスの木。
        真夏の強剪定で次の季節までの栄養を蓄えるのが間に合わず紅葉できずにいるという。
福岡さんはこうした街路樹の現状を行政や市民に関心を持ってもらうため、
5年前から新聞や雑誌へ記事を投稿するなどの啓発活動を行ってきました。
「この5年でいろいろ勉強し発見もたくさんしています。
“美しい樹形”というのは人間の傲慢さ。もっと木のことを考えなければいけないんです。
ハサミひとつ、のこぎりひとつが木の生き方を決めてしまうんです。」


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↑ 福岡さんが理想とする人と街路樹の在り方 
  (左:東京都神宮外苑のイチョウ並木、右:秋田県五城目町ケヤキの街路樹)
イチョウは、木が柔らかく、葉も分厚くて水分をたくさん含んでいるため防火樹の役割を持っているのだそうです。
かつて大火の多かった能代市で、イチョウが並木を作っているのにはちゃんと理由がある。
この写真展を通じ、これから街がどうなってほしいと考えていますかと聞くと、福岡さんはこう答えてくれました。
「木が木らしく生き生きとして、
木が木陰とかの街路樹としての役割をきちんと果たせるようになってくれればいい。
まだ間に合う。1歩進んだと思ったとたん5歩も10歩も下がっているような気がする時もあるけど、
誰かがやらないといけないことです。」

“木が木らしく生きる”。
当たり前のことのように聞こえるこの言葉も、実はそう簡単なことではないのかもしれません。
この写真展をきっかけにみなさんも身近な“自然”や“木”について、今一度一緒に考えてみませんか?
福岡さんの写真展は28日まで能代市 能代駅前の市民プラザで開かれています。

■福岡さんのブログ 「紅の葉の木陰」
                                            県北担当やっつ

| 2010年12月22日17:42 | 県北情報 | Trackbacks (0)

鹿角市 大湯小学校田代分校のクリスマス会

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12月18日(土)鹿角市十和田大湯田代平にある鹿角市立大湯小学校田代分校で、
毎年恒例のクリスマス会が開かれました。田代分校は県内唯一の冬季分校で、
今年は田代地区に住む5人の子どもたちが12月1日から元気に通っています。
クリスマス会は50年ほど前から続いていて、これまで一度も中止になったことはないそうです。
酪農が中心の田代地区の子どもたちに、
乳業会社からお菓子がプレゼントされたことから始まっています。

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クリスマス会は学校行事ではなく田代地区の青年部、つまり子どもたちのお父さん、お母さんたちが
中心となって企画した地域の行事です。校舎は地域の公民館の役割も果たしています。
数日前から本格的な雪が降りとても寒い一日でしたが、
メリークリスマスと書かれた垂れ幕とツリーの飾られた体育館には児童や父母、祖父母のほか、
以前分校に勤務していた先生たちなど学校にゆかりのある人たちおよそ70人が集まりました。

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お母さんたちが用意してくれたあったかいうどんを食べていると、2人のサンタさんが登場。
今年も子どもたちに乳業会社から届いたお菓子のおっきな袋がプレゼントされました。

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田代分校のクリスマス会の見どころはなんといっても凝りに凝った“余興”にあります。
まずは、司会者曰く“劇団四季もビックリ”の抜群の演技力を見せた子どもたちのコント。
宿題が分からない子どもたちが、3人で電話を掛け合いながらも結局すれ違ってしまうという物語(左)と、
先生に化けたタヌキのポン吉くんと、そこに面談にやって来たちょっと勘違いが多いお父さんタヌキとの
チグハグなやりとりが面白い物語(右)の2つが演じられ、会場からは大きな笑いが溢れていました。

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みんなすごいなぁ~と感心していると、突然始まったクイズ大会。
出題はなんとコントの内容について。しかもわたしも「お客さんチーム」で参加させていただきました。
こんなことならもっとちゃんと見ておけばよかった…と後悔したのは言うまでもありません。
「一番のしっかり者はだれでしょう?」や「ポン吉くんのお父さんが持っていたものは何でしょう?」など
ちゃんと見ていれば分かるけど勘では当たらないというなかなかの質問。
一番苦戦していたのはOBチーム=お父さんたちチームでした。

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子どもたちのコントに続き、先生たちの三線(さんしん)の演奏とお父さんたちのロシアンルーレット的クイズ大会。
子どもたちはどの大人がハズレを引いたのか手を挙げて当てます。

そして…
そろそろ会も終わりかなと思っていた、その時!

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ピンクのマントを翻しながら悪者が現れたんです!(すごい!すごい!)
あっという間に悪者 タイサイボンが手下のジョッパーと共に分校の先生たちを人質にとってしまいました。
こりゃ大変です!

そんな先生たちのピンチを救うべくミルクのように真っ白な姿で現れたのが
田代が誇る正義のスーパーヒーロー カウミルダー
(わくわく♪わくわく♪)
ついに始まる カウミルダー VS タイサイボン の戦い!
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・・・とまぁ詳しくあらすじも書きたいのですが、長くなるので想像してください。
とりあえず素晴らしい。とても素晴らしい。
田代にはなんて芸達者な人たちばかりがこんなにいるんだろう、と感動すら覚える時間でした。

このカウミルダーのショーは、6年ほど前に田代地区にU-turnで戻ってきた男性が
クリスマス会で何か面白いことができないかなと考えた末に生まれた、いわば田代のご当地ヒーローです。
衣装やシナリオを考え、地域のお父さんたちに声をかけ実現。
毎回シナリオも変え、3回目の今年はなんとカウミルダーもタイサイボンもパワーアップする進化を遂げています。

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一度離れたふるさとに戻り、自分が学んできたことや培った技術で地域の人たちを喜ばせる、
こんな素敵な恩返しができるのもふるさとがちゃんと残っているからこそ。
50年以上一度も休むことなく行われてきたクリスマス会は
今暮らす子どもたちに楽しみを与え地域の絆を繋げるためだけではなく、ここを巣立っていった人たちが
いつかちゃんと帰ってこれるように、居場所を守り続けていくためでもあるのかもしれません。

最後にみんなで灯したろうそくの火は、その小さなひとつひとつに、
これからもこの場所を残していきたいというみんなの願いが込められているかのようでした。

県北担当やっつ

| 2010年12月22日04:16 | 県北情報 | Trackbacks (0)

神の魚・鰰「秋田ハタハタ」

P1120747   「男鹿半島・冬の味覚!~ハタハタ番屋が期間限定で復活~」(花まるっ元気通信)でもお伝えしましたとおり、ただ今男鹿市では、ハタハタ漁が最盛期を迎えています。
 「魚」に「神」と書いて「鰰(ハタハタ)」。
 この呼び名は、雷が鳴る11月頃に獲れることから、カミナリウオとも呼ばれ、雷の魚=神の魚=鰰になったと云われています。
 また、通常は全く姿を見せないのに正月の頃突然、産卵のため大群で押し寄せてくることから、「神様からの恵みの魚」であるとして敬意の念を表したのがはじまりと云われています。
 秋田県内各地には、そんなハタハタ漁を支えている漁師さんがたくさんいらっしゃいます。

 「男鹿半島・冬の味覚!~ハタハタ番屋が期間限定で復活~」(花まるっ元気通信)でお世話になった「戸賀浜のかあちゃん」らが所属している、「秋田県漁業協同組合北浦総括支所」の、原田光生総括支所長にお話を伺ってきました。
 
「漁の間は、徹夜どまではいがねくても、連日寝不足だ。そのための番屋なんだども。でも、最盛期を知ってるがら、収量は若干少ねぇな。」
 原田さんは一昨年総括支所に赴任してきてから、約一年の準備期間を経て“戸賀浜のかあちゃん”の加工所を再発足させ、見守ってきました。
 「今回の“番屋の復活”は、とりあえず様子を見てのイベントだったけれど、一過性のものであって欲しくないな。加工所の存続も含めて、いずれ彼女達には自立してほしいと思っている。そのための支援は、もちろん今後も続けていくつもりだし、サイドビジネス的な意味でも応援している。」
 と、番屋復活の裏話を教えて下さいました。
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佐藤業務課長と原田総括支所長
 今の時期、産卵のために大群で押し寄せる秋田県の「季節ハタハタ」は、その大きなお腹に蓄えられたたくさんのブリコのおかげで、他の産地に比べ身が大ぶりなことが特徴として挙げられています(3歳以上のものは、体調約23cm程!)。
 その理由として、秋田県沿岸は、卵を産みつけるのに都合がいい海藻や、ふ化した稚魚が食べるプランクトンが豊富。ハタハタにとって好条件な場所だからです。

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 秋田音頭でも「秋田名物八森ハタハタ♪男鹿でおがぶりこ♪」と謡われているくらい、国内最大のハタハタ産卵場となっています。
 そのくらい、長い歴史のうえで県民の生活に深く、密接に関わってきた魚。
 「ハタハタなしでは、正月を迎えられない」という秋田県民も多いです。
 ちなみに、平成14年には秋田県の「県の魚」に制定されました。
 最近は魚屋さんでもスーパーでも、以前のようにハタハタが大量に並ぶ光景が増えてきました。
 塩焼き、醤油煮、そして「しょっつる鍋」(ハタハタを塩漬けにして2~3年発酵させた魚醤「しょっつる」を使用した、秋田県を代表する鍋)・・・昨日は焼いて食べたから、今晩はしょっつる鍋かな?それとも、味噌漬けやハタハタ寿司を漬けようか―。
 
秋田県民の、いつもの冬をいろどるハタハタ。
 食べる時には、冬の荒海と格闘しながらハタハタ漁に精を出している漁師さんがいるのだということを、ぜひ思いだしてくださいね。
            明日はハタハタかやきの予定・県央地区特派員:よどぎみ。

| 2010年12月21日18:00 | 県央情報 | Trackbacks (0)

大館市 陽気な母さんの店「新そばを食べる会」

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12月11日(土)大館市の陽気な母さんの店で今年の新そばを味わう「新そばを食べる会」が行われました。
中山ナシで知られる同市内の中山地区で栽培される中山そばを味わいます。
毎年行われる人気のイベントで、今年の定員は30人。寒空の下、市内外からお客様が足を運びました。

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店では朝から30人用の食事の準備で大忙し。
参加費は1000円ですが、あたたかいそばと冷たいそばのほかバイキング形式で
天ぷら、山菜いため、温野菜、さんまの竜田揚げなど10品目が食べられると~っても贅沢な内容です。

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今が旬で陽気な母さんの店一押しのほうれんそうをタネに練り込んだ「揚げほうれんそう餃子のあんかけ」

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市内から参加した女性たちからは、
「とてもおいしい。とくに十割のざるがこしがあっておいしいです。
以前に長野県でとてもおいしいそばを食べたが、それを思い出しました」
「あたたかいそばもそばの香りがしっかりしていておいしいです」と満足の声が聞かれました。

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そばは、陽気な母さんの店の会員 石垣一子さん率いるそば部会の手打ち。
現在年末にむけて年越しそば(きりたんぽ、のし餅も)予約も受け付けています。電話 0186-52-3800
いますぐ新そばを食べたいという人は、店内の食堂でいつでも味わうことができますよ。
右写真はてんぷらそば 580円。
お近くにお越しの際はぜひ一度お立ち寄りください。営業時間 午後3時まで

             ★★★おまけ★★★
毎月一回 ふるまいの日

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この日、朝10時30分頃からお客様にやまのいも汁がふるまわれました。
さすが大館。やまのいもにとんぶりが入っています。

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雪のチラつく天気でしたが、あたたかいサービスにみなさん喜んでいるようでした。

■年末年始の陽気な母さんの店(協議会会員)■
12月31日 正午まで(食堂は休み)
1月1日~3日 正月休み
1月4日~6日 初売り・通常営業時間
                                            県北担当やっつ

| 2010年12月11日16:03 | 県北情報 | Trackbacks (0)

男鹿半島・冬の味覚!~ハタハタ番屋が期間限定で復活~

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 ハタハタの本場・北浦にハタハタが到来!
 一年で一番男鹿の海が活気づき、漁師が熱くなる季節。
 今年も、待ちに待った季節ハタハタを味わうことのできる時期がやってきました。
 男鹿市では、今年から観光客にハタハタ料理をPRする「ハタハタまつり」が始まり、男鹿市戸賀では「戸賀浜のかあちゃん」たちが腕によりをかけて作った「しょっつる鍋」を、観光客に気軽に味わってもらおうと「ハタハタ番屋」が、今月12日(日)までの期間限定で復活しました。

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 番屋とは、地元の網元が所有し漁の期間中漁師が食事・休憩などした木造平屋の宿のこと。観光用に一部改装をしたものの大漁旗や漁具を飾るなど、当時の雰囲気を残しています。
 そして、この外観。軒先に吊るし干してあるのは、戸賀漁港で獲れた塩サケ。秋田では「ぼだっこ」と呼びます。右の写真の切り身は、「鮭とば」。

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 そして番屋の目印ともなっている手描きの看板は、泉椿魚さん(九州の出身で詩画の創作家。日本海沿いを北上の旅を続け、現在男鹿温泉郷に在住。各地に居を移しながら、地元の人々とのふれあいの中から地域おこしや観光振興などの活動に協力をしている)による作品が、内装に華を添えています。
 よく見ると、左側には名前のようなものが書かれています。これは戸賀に53あるという「屋号」を、地元の人々に訪ねて書き記したものだそうです。

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 お待ちかねの「しょっつる鍋」!
 初めの一杯は、ぷりっぷりの「ぶりこ(ハタハタの卵」が相当入ったメスハタハタが味わえ、二杯目は白子入りで、柔らかな身が楽しめます。
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 しょっつる鍋と合うのはやはり、手作りがっこ。
 大根を鉈で切り、もち米や砂糖酢などで漬けた「なたづけ」や、梅の風味が爽やかな「ままづけ(まま=ごはんのこと)」、酢漬け大根のがっこ(秋田弁で漬物のこと)は、10日程前から準備をしていたそうですが、足りなくなりそうなほど大盛況です。

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 まるで「おかわりリレー」です。
 ハタハタ寿しに至っては、11月8日に漬け込んだものです。冬の男鹿のかあさん達の仕事は、計り知れない量なのです。

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 湯沢市からお越しの佐藤タキ子さんは、「今日は、お友達とドライブがてら来ました。塩分ひかえめで、ちょうどいい。うちで作るのとはまた違った味わいです。」と話してくださいました(写真左より:佐藤タキ子さん、小川稔さん、鈴木幸子さん)。
 また別のお客さんからは、「これで御飯がつけばいいね。定食とかなら食堂もできるんでないの」といった声も聞かれました。


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 旬の味に腕を奮う「戸賀浜のかあちゃん」は、主に秋田県漁業組合北浦総括支所女性部・戸賀支部の皆さんで結成された、期間限定の「料理人」です。
 繁忙な一日が終わり「戸賀浜のかあちゃん」たちに、ようやくお話を聞くことができました。
 「昨年11月から、ここを海産物の加工所として活用してきましたが、今回のはそれとは違い、連日お客さんがやってきて、目が回りそう。」
 「初めての経験で戸惑いもあり、せっかく来ていただいたお客さんには至らない点もあって、心苦しいけれど、皆さんに“おいしい”って言ってもらえて、素直に嬉しい。来年もし同じことができたら、もっとテキパキとやりたい」と語ってくださいました。
 中には、「真心を込めて作ったから、おいしいのは当たり前!」なんて本音を漏らすスタッフも(笑)。

 (写真は、代表の飯沢栄美さんほか「戸賀浜のかあちゃん」たち。)


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 イベントを企画した社団法人男鹿市観光協会の横山俊基さん(男鹿の食誘客推進員リーダー)は、「男鹿のハタハタは、冬の風物詩ということで、直売所などで購入をする方は多かったのですが、観光としてはこれまで特別な動きはしていませんでした。男鹿に根付いている食材を活用し、観光客に足を延ばしてもらえるようなイベントを継続的に企画していこうと考えています。こちらは昔からの「男鹿のA級グルメ」ですから」と、意気込みをみせていました。
 今回の企画が、男鹿の「食」へと誘客する足がかりとなればいいですね。

県央地区特派員:よどぎみでした!

| 2010年12月10日15:55 | 県央情報 | Trackbacks (0)

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