投稿者のアーカイブ
また、通常は全く姿を見せないのに正月の頃突然、産卵のため大群で押し寄せてくることから、「神様からの恵みの魚」であるとして敬意の念を表したのがはじまりと云われています。
秋田県内各地には、そんなハタハタ漁を支えている漁師さんがたくさんいらっしゃいます。
「男鹿半島・冬の味覚!~ハタハタ番屋が期間限定で復活~」(花まるっ元気通信)でお世話になった「戸賀浜のかあちゃん」らが所属している、「秋田県漁業協同組合北浦総括支所」の、原田光生総括支所長にお話を伺ってきました。
「漁の間は、徹夜どまではいがねくても、連日寝不足だ。そのための番屋なんだども。でも、最盛期を知ってるがら、収量は若干少ねぇな。」
原田さんは一昨年総括支所に赴任してきてから、約一年の準備期間を経て“戸賀浜のかあちゃん”の加工所を再発足させ、見守ってきました。
「今回の“番屋の復活”は、とりあえず様子を見てのイベントだったけれど、一過性のものであって欲しくないな。加工所の存続も含めて、いずれ彼女達には自立してほしいと思っている。そのための支援は、もちろん今後も続けていくつもりだし、サイドビジネス的な意味でも応援している。」
と、番屋復活の裏話を教えて下さいました。 |
佐藤業務課長と原田総括支所長 |
今の時期、産卵のために大群で押し寄せる秋田県の「季節ハタハタ」は、その大きなお腹に蓄えられたたくさんのブリコのおかげで、他の産地に比べ身が大ぶりなことが特徴として挙げられています(3歳以上のものは、体調約23cm程!)。
その理由として、秋田県沿岸は、卵を産みつけるのに都合がいい海藻や、ふ化した稚魚が食べるプランクトンが豊富。ハタハタにとって好条件な場所だからです。
秋田音頭でも「秋田名物八森ハタハタ♪男鹿でおがぶりこ♪」と謡われているくらい、国内最大のハタハタ産卵場となっています。
そのくらい、長い歴史のうえで県民の生活に深く、密接に関わってきた魚。
「ハタハタなしでは、正月を迎えられない」という秋田県民も多いです。
ちなみに、平成14年には秋田県の「県の魚」に制定されました。
最近は魚屋さんでもスーパーでも、以前のようにハタハタが大量に並ぶ光景が増えてきました。
塩焼き、醤油煮、そして「しょっつる鍋」(ハタハタを塩漬けにして2~3年発酵させた魚醤「しょっつる」を使用した、秋田県を代表する鍋)・・・昨日は焼いて食べたから、今晩はしょっつる鍋かな?それとも、味噌漬けやハタハタ寿司を漬けようか―。
秋田県民の、いつもの冬をいろどるハタハタ。
食べる時には、冬の荒海と格闘しながらハタハタ漁に精を出している漁師さんがいるのだということを、ぜひ思いだしてくださいね。
明日はハタハタかやきの予定・県央地区特派員:よどぎみ。
admin |
2010年12月21日18:00 |
県央情報 |
Trackbacks (0)
ハタハタの本場・北浦にハタハタが到来!
一年で一番男鹿の海が活気づき、漁師が熱くなる季節。
今年も、待ちに待った季節ハタハタを味わうことのできる時期がやってきました。
男鹿市では、今年から観光客にハタハタ料理をPRする「ハタハタまつり」が始まり、男鹿市戸賀では「戸賀浜のかあちゃん」たちが腕によりをかけて作った「しょっつる鍋」を、観光客に気軽に味わってもらおうと「ハタハタ番屋」が、今月12日(日)までの期間限定で復活しました。
番屋とは、地元の網元が所有し漁の期間中漁師が食事・休憩などした木造平屋の宿のこと。観光用に一部改装をしたものの大漁旗や漁具を飾るなど、当時の雰囲気を残しています。
そして、この外観。軒先に吊るし干してあるのは、戸賀漁港で獲れた塩サケ。秋田では「ぼだっこ」と呼びます。右の写真の切り身は、「鮭とば」。
そして番屋の目印ともなっている手描きの看板は、泉椿魚さん(九州の出身で詩画の創作家。日本海沿いを北上の旅を続け、現在男鹿温泉郷に在住。各地に居を移しながら、地元の人々とのふれあいの中から地域おこしや観光振興などの活動に協力をしている)による作品が、内装に華を添えています。
よく見ると、左側には名前のようなものが書かれています。これは戸賀に53あるという「屋号」を、地元の人々に訪ねて書き記したものだそうです。
お待ちかねの「しょっつる鍋」!
初めの一杯は、ぷりっぷりの「ぶりこ(ハタハタの卵」が相当入ったメスハタハタが味わえ、二杯目は白子入りで、柔らかな身が楽しめます。
しょっつる鍋と合うのはやはり、手作りがっこ。
大根を鉈で切り、もち米や砂糖酢などで漬けた「なたづけ」や、梅の風味が爽やかな「ままづけ(まま=ごはんのこと)」、酢漬け大根のがっこ(秋田弁で漬物のこと)は、10日程前から準備をしていたそうですが、足りなくなりそうなほど大盛況です。
まるで「おかわりリレー」です。
ハタハタ寿しに至っては、11月8日に漬け込んだものです。冬の男鹿のかあさん達の仕事は、計り知れない量なのです。
湯沢市からお越しの佐藤タキ子さんは、「今日は、お友達とドライブがてら来ました。塩分ひかえめで、ちょうどいい。うちで作るのとはまた違った味わいです。」と話してくださいました(写真左より:佐藤タキ子さん、小川稔さん、鈴木幸子さん)。
また別のお客さんからは、「これで御飯がつけばいいね。定食とかなら食堂もできるんでないの」といった声も聞かれました。
旬の味に腕を奮う「戸賀浜のかあちゃん」は、主に秋田県漁業組合北浦総括支所女性部・戸賀支部の皆さんで結成された、期間限定の「料理人」です。
繁忙な一日が終わり「戸賀浜のかあちゃん」たちに、ようやくお話を聞くことができました。
「昨年11月から、ここを海産物の加工所として活用してきましたが、今回のはそれとは違い、連日お客さんがやってきて、目が回りそう。」
「初めての経験で戸惑いもあり、せっかく来ていただいたお客さんには至らない点もあって、心苦しいけれど、皆さんに“おいしい”って言ってもらえて、素直に嬉しい。来年もし同じことができたら、もっとテキパキとやりたい」と語ってくださいました。
中には、「真心を込めて作ったから、おいしいのは当たり前!」なんて本音を漏らすスタッフも(笑)。
(写真は、代表の飯沢栄美さんほか「戸賀浜のかあちゃん」たち。)
イベントを企画した社団法人男鹿市観光協会の横山俊基さん(男鹿の食誘客推進員リーダー)は、「男鹿のハタハタは、冬の風物詩ということで、直売所などで購入をする方は多かったのですが、観光としてはこれまで特別な動きはしていませんでした。男鹿に根付いている食材を活用し、観光客に足を延ばしてもらえるようなイベントを継続的に企画していこうと考えています。こちらは昔からの「男鹿のA級グルメ」ですから」と、意気込みをみせていました。
今回の企画が、男鹿の「食」へと誘客する足がかりとなればいいですね。
県央地区特派員:よどぎみでした!
admin |
2010年12月10日15:55 |
県央情報 |
Trackbacks (0)
現在、秋田県では“農家民宿”の軒数が着々と増えてきています。
県南部だけでも、その数は仙北地域(仙北市、大仙市、美郷町)で25軒、平鹿地域(横手市)で2軒、雄勝地域(湯沢市、羽後町、東成瀬村)で3軒になりました。
(※平成22年12月9日現在)
田舎の原風景に誘われ、そこで過ごすには最適の農家民宿。
人の温かさ、目にも贅沢な景色、受け継がれてきた郷土料理…。
農家民宿がもつ魅力はその宿それぞれ。
今回、県南部3地域の振興局による合同企画で、地域の魅力をさらに探るべく、
秋田県立大生の皆さんに農家民宿魅力マップを作成していただくことになりました。
農家民宿で過ごす1泊4食の贅沢な時間。学生の皆さんの心に届いたものとは。。。
つづきはコチラ
県南担当 けこさん
admin |
2010年12月9日18:00 |
県南情報 |
Trackbacks (0)
2010年12月4日(土) 秋田内陸縦貫鉄道の車内と沿線集落を舞台に、
「あきた農山村旬を感じる日帰りモニターツアー
とっておきのスイーツとあったか郷土料理づくりを楽しむ阿仁歴史散策ツアー」が
行われました。雪景色を眺めながらゆったりとした列車の旅。
おいしい食事にスイーツ、地元住民とのふれあいなど、
阿仁地区のみならず秋田の文化の豊かさを再認識した“とっておき”の一日です。
つづきは、美の国秋田 桃源郷をゆくから。
県北担当 やっつ
admin |
2010年12月7日00:05 |
県北情報 |
Trackbacks (0)
月曜日は比較的空いている遊学舎(おそばやさんの「ゆとり庵」が定休日だから?)。
でも遊学舎の調理実習室「食工房」では、直売所を運営しているお母さん達が秋田地区の直売所の新商品を完成させるべく、熱く燃えていました。
秋田地区地場農産物直売連絡会では、「秋田地区の看板スウィーツ」づくりを進めていて、今日はその技術習得と販売方法の相談でした。
今回のスウィーツには、秋田県立大学の学生も企画に参加。「若者にも直売所に足を運んでもらいたい」という思いから参加してもらっています。そして、いろいろな条件をクリアして採用されたスウィーツは・・・
「フィナンシェ」です!
技術指導は、パティシエの船木桃子さん。(写真右)大潟村で「ココティエ」というケーキ屋さんです。本協議会ブログでも紹介させていただいたこともありますよ。
秋田地区で作られている素材を中に入れています。その素材は・・・食べてのお楽しみ!
参加した方は、菓子製造の加工所を運営している方やこれから取得しようとしている方々で、手際がすばらしい!(いつも台所に小人さんが来てくれて手伝ってくれないかなと思っている私にはうらやましい限り・・・)でも、そんなお母さん方も「調理実習と違って、商品開発だから緊張する~」と言っていましたが、「農家のお母さんが作った洋菓子として、おしゃれにいきたい」と意気込んでいました。
そんな「フィナンシェ」の試食販売の予定は・・・
12月25日(土)11:00~16:00、アルヴェ(秋田市)の「クリスマスイベント」で行われます。
クリスマスのごちそうの一つに、ぜひどうぞ!そして新しいスウィーツを応援してくださいね!
焦がしバターの香りに誘われて・・・「ふくふく(やわらかい)したお菓子」大好き・代打・GT小鳥がお伝えしました。
admin |
2010年12月6日15:29 |
県央情報 |
Trackbacks (0)
横手市雄物川町に継承され続けている、民俗芸能・『岡本新内』。
私と岡本新内との出会いは、一年以上前に遡ります。
それが、『2009秋田県中山間ふるさと・水と土現地見学会』でした。
見学会の目的の一つである、伝承されてきた文化への出会いは、
私にとって忘れられない恩師との再会でもありました。
写真左)雄物川町岡本新内伝承会 鈴木多喜子会長
岡本新内伝承会へのメンバー集めに奔走し、今もなお、その継承にご尽力されています。
岡本新内とは、明治、大正、昭和初期にかけて秋田県内に広く流行した日本舞踊で、
江戸の市川団之丞が安政の頃(1854~1860)に、平鹿郡今宿村(現・横手市雄物川町)に
おいて創作されたと言われています。
「岡本っこ」の愛称で親しまれた舞踊でしたが、繊細で至難な技巧を要する場面もあり、
次第に愛好者が減少し、衰退。現在も雄物川町西野地区に「岡本新内保存会」が存在しますが、
会員の高齢化や後継者不足により、平成9年に中学生への伝承を中心とした「雄物川町岡本新内伝承会」が
発足しました。教師をしていた経験から若い世代への人脈を活かし、岡本新内の継承・普及に努めているのが
私の恩師でもある鈴木会長です。
伝承会のメンバーは小学3年生から60代まで、計22名の構成。
舞踊、三味線、唄…。どれをとっても、若い世代には縁が薄いと感じてしまいますが、
話を伺った誰もが「楽しい」と口を揃えて答えてくれました。平成9年発足当時、中学生であった方が
今は20代の社会人となり、後輩を育てる立場である姿には「誇り」を感じずにはいられません。
「みんな働いているからあまり時間が取れないけど、こうして若い世代の人が頑張っている。
すぐにバトンタッチはできないけど、岡本新内がずっと残り続けられるように私たちも頑張りたい。」
鈴木会長と二人三脚で活動に取り組む、事務局の佐藤克子さんがお話し下さいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今週末4日(土)と5日(日)、
秋田ふるさと村で第5回横手市民ステージ祭が開催されます!
岡本新内伝承会も5日のステージに出演します。
どうぞ、身近に生きた文化を体感してください。
詳しくはコチラ(PDF)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ステージ発表が近いし、踊りの練習があるから来てみない?」
一年以上前の再会以来、私と鈴木会長はたびたび連絡を取るようになりました。
中学時代の恩師の姿は当時と変わらず、凛としていてカッコいい。
多喜子先生、今度、アルバム持って遊びに行きますね。
再会のきっかけとなった、グリーン・ツーリズムに改めて感謝。
県南担当 けこさん
admin |
2010年12月3日17:10 |
県南情報 |
Trackbacks (0)