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47安全で新鮮な穫れたての農作物と手作りの弁当や惣菜などが並ぶ直売所はチャレンジ精神に溢れた農家のお母さんたちが運営大館市陽気な母さんの店友の会大館市曲田地区にある体験交流型直売所「陽気な母さんの店」の駐車場には、いつもたくさんの車が停まり賑わっている。お店には穫れたての野菜や果物、米、花などが並び、ものの良さと豊富な品揃えが人気を呼んでいる。併設の食堂では手打ちの中山そばが食べられ、奥の体験室では郷土料理の体験ができる。出張販売や、きりたんぽセット、果樹、米などのインターネット販売も行っている。運営しているのは「陽気な母さんの店友の会」。全員が農家のお母さんたちだ。「秋田県農村女性いきいき村づくり活動」の助成を受けた生活研究グループが活動を進める中で、平成九年頃に「作った農産物を直売し、いくばくかの現金収入を得たい」と思い始めたのがきっかけだった。直売所の設立を市に要請したが、「農家の女性に何ができるか」と言われ、悔しい思いもした。しかし、ここで諦めるお母さんたちではなかった。「それならば自分たちで作ってしまおう」と大館市全域の女性農業者に呼びかけ、八十八名で「陽気な母さんの店友の会」を立ち上げた。そして、土地と施設を年五四◯万円で十五年間リース契約し、平成十二年四月、県内で初めて独立採算制の常設直売所を開設。リース料は公的資金に頼れなかったため、会員全員で保証した。覚悟を決め一致団結して働いてきた結果、今がある。直売活動だけではなく、体験・交流にも力を入れている。県外からの修学旅行の受け入れに積極的に取り組み、子どもたちに様々な体験を通じて農業の素晴らしさや食の大切さ、そして秋田の魅力を伝えている。農山漁村の生活の充実と開発に優れた活動をしている女性を表彰する「農山村女性チャレンジ活動」で、農林水産大臣賞を平成二十年に受賞。今年度に入ってからは、大町商店会振興組合女性部と協力して大館市の中心部・ハチ公小径に新しい直売所「ＮＯＳＨＯ館フレッシュハチ」を開業、地域活性化にも一役かっている。平成二十四年九月には複数の会員が農家民宿を開業し、新たな挑戦が始まった。自力で道を切り拓き、自己実現の場所を得たお母さんたち。夢を見ることと、その夢が実現できることを知った。