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17鳥海山麓で渓流釣りや果樹の収穫を楽しみ自然の営みの素晴らしさを満喫する農家民宿自然満喫家茂木栄一さん訪たずこ子さん由利本荘市由利地域には、戦国時代に「由利十二頭」と呼ばれる豪族が群雄割拠し、戦いが繰り広げられた歴史が刻み込まれている。なかでも矢島を居城として坂之下集落一帯も治めていた大井五郎満安は、伝説の武勇伝と悲劇の物語から今なお地域の人々に語り継がれている。その集落で農家民宿「自然満喫家」を営むのが、茂木農園のオーナーでもある茂木栄一さん、訪子さんのご夫妻。昼夜の寒暖差が激しい地域の特性を活かした、果樹作りの夢を若い頃から持っていた栄一さんは、会社勤めをしながら「趣味」として果樹を育ててきた。しかし、兼業農家に限界を感じ、平成十三年に早期退職を決意。果樹園経営に本格的に乗り出したのである。今では、桃、りんご、キウイ、ナシ、サクランボなど、十品目以上の栽培を手がけている。魚粉やカキ殻などの有機肥料を使って大事に育てる「桃」は、「甘くて美味しい」と農園の一番人気だ。ご夫妻は毎年七月に行われる「Mt.鳥海バイシクルクラシック」の出場参加者を自宅に宿泊させてきた経歴の持ち主でもある。果樹のオーナー募集や保育園の子供たちの収穫体験を通し、「もっと多くの人に農業を体験してもらい、大切さや喜びをわかってもらいたい」との思いを募らせていった。そして、念願だった農家民宿を平成二十二年に立ち上げた。様々な農作業や自然体験ができるほか、農園で収穫された果物のジャムやお菓子作り体験も楽しめる。「田舎でのんびりしたい」「農業に触れてみたい」と思った時に、実家だと思って気楽な気持ちで訪れることのできる場所だ。