おいしいお米が自慢の緑豊かな秋田。
初夏の秋田には、そんなお米と青々と生い茂った笹の葉を使った郷土料理「笹巻き」があります。
地域や家庭によってさまざまな巻き方・呼び名があり、とてもユニークな田舎スイーツ。
県北・県央・県南とそれぞれ形の異なる笹巻きをご紹介します。
作る人の込めた気持ちが、各家庭の味となる笹巻き。
懐かしの形に出会えるといいですね。
今回は笹巻きの作り方と、それをわかりやすくご紹介する動画をご用意しました。
ぜひ笹巻きづくりにもチャレンジしてみてくださいね!
↓ご覧になりたい笹巻きをクリック!↓
県北地区 三種町 農家民宿 しばたん家 |
県央地区 由利本荘市鳥海町 農家民宿 開墾の里 |
県南地区 仙北市田沢湖 民宿 甚吉 |
農家民宿 しばたん家(三種町) |
こちらの笹巻きは、大きな笹を1枚使って巻く、小さ目の三角錐型。 いちばんスタンダードな形と言えるかもしれませんね。 笹を下準備の段階で少し煮ることで、巻きやすく、笹の色をよく仕上げることができます。 まとめた後のイ草をねじったり、三つ編みにしたりすると、手土産にも喜ばれるかわいい仕上がりに♪ |
・もち米は洗って半日ほど水に浸しておき、ざるで水気を切ります。
・笹巻きを縛る「イ草」は伸縮性が出るまで1時間ほど水につけておきます。
※イ草がなければ、ビニール紐で代用可。
・笹の葉はきれいに洗って、沸騰したお湯に重曹を少々入れ、さっと煮ます。
◆笹巻き作り・巻き方◆
◆茹で方◆
水から茹でていきます。
笹巻きと、笹巻きが浸るぐらいの水を鍋に入れ、ふたをして中火にかけます。
途中で上下をひっくり返したり、様子を見て水を足したりします。
40分程で食べられますが、1時間くらい火にかけると日持ちがするそうです。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
三種町を含む県北地域では、もち米の代わりに、もち米粉と砂糖とお湯を1:1:1で練ったものを包む「笹餅」も食べられているそうです。
農家民宿 開墾の里(由利本荘市鳥海町) |
由利本荘の笹巻きは、細長い形が特徴。 もち米を水に浸さずに使うところもほかの地域とは異なっています。 1個につき笹を2~3枚使用するため難易度もちょっと高め…!? 先のほうは円錐形に近く、底面は三角形というちょっと変わった形に仕上がれば大成功。 |
・もち米は洗ってすぐにざるにあげておきます。
(もち米1升で50個ほどの笹巻きがつくれるそうです。)
・笹巻きを縛る「イ草」は柔らかくなるまで水につけておきます。
※イ草がなければ、ビニール紐で代用可。
・笹の葉はきれいに洗っておきます。
◆笹巻き作り・巻き方◆
◆茹で方◆
巻き終えた笹巻きを一晩水につけます。
こうすることで、もち米が膨らみ、きっちり縛られた状態になるので、茹でている間にイ草がほどけてくるのを防ぐことができます。
(水につけずにすぐ茹でてもおいしく食べられます。)
沸騰したたっぷりのお湯に塩大さじ1、重曹小さじ1ほど加え、笹巻きを入れます。
沸騰した状態を保ち、落し蓋をして茹でていきます。水が足りなくなったら足しましょう。
茹でる時間は1時間強。
茹で上がったら、すぐ冷水にとると笹の色がきれいに仕上がります。
あら熱がとれたら、とんがっている方を下にしてざるにあげておくと、よく水気が切れます。
◆できあがり◆
細長い形が特徴の笹巻きが完成♪
今回は笹の葉を2枚使って巻いていきましたが、
2枚目の笹を重ねる手順で、2枚重ねにした笹を使い、計3枚で巻くと笹の色が良く仕上がるそうですよ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
民宿 甚吉(仙北市田沢湖) |
ぺたんこの三角形がかわいい仙北の笹巻き。 笹を2枚使用するので、小さめの葉っぱでも上手く包むことができますよ。 イ草のかけ方がちょっと難しいかもしれませんが、しっかり固定できるため、茹でている間にほどけにくく、笹巻き初心者にもおすすめ! |
・餅米は洗って2時間程水に浸しておく。
2時間経ったら10~30分、ザルに上げ水気を切ります。
・笹巻きを縛る「イ草」は半日~一晩水につけておきます。
※イ草がなければ、ビニール紐で代用可。
・笹の葉はきれいに洗っておく。
◆笹巻き作り・巻き方◆
◆茹で方◆
沸騰したお湯に笹巻きを入れ、蓋をしたらやや強めの中火で30~40分茹でる。
茹で時間は短くすると、堅めに。長くすると、柔らかいものができます。
このおかげで笹がほつれる事がなかったんですね。
今回笹巻き作りを教えてくださった民宿 甚吉では、″笹巻き″のことを、″ちまき″とも呼ぶそうで、新笹が採れたときに作るそうです。
甚吉にとっては旬を感じる事ができる食べ物なんですね。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【笹の葉の冷凍保存方法】
6リットルの湯に砂糖を一掴み入れ、笹を茹でる。
冷えたら冷凍庫で保存。
【古代米入り笹巻き】
古代米を餅米に対して1割入れて作ると、ほんのり紫色の甘い笹巻きができるそうです。
ぜひお試しください。