~㈱白神ぶなっこ教室 主催~ |
世界遺産・白神山地の麓に広がる藤里町横倉地区の棚田で、今年4年目となる横倉棚田オーナー(秋田ふるさとオーナー)のイベントがスタートを切りました。
県内外から20名のオーナーの皆さんが集まり、田に素足で入り、ぬるっとした泥の感触やその冷たさに歓声を上げました。田んぼの水面には、雲や木々、そして集まったオーナーの皆さんが手植えする様子が鏡のように映りこむ好天。そんな賑やかで美しいご自分の田んぼを、89歳になる市川博之さんがじっと見つめていました。 |
オリエンテーション |
この日の集合場所は、旧坊中小学校の校舎を利用している「㈱白神ぶなっこ教室」です。
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朝9時半。予定通りオリエンテーションが始まりました。 | 横倉棚田オーナー実施団体である、㈱白神ぶなっこ教室代表の佐尾和子さん。 | ||
田植えもご指導下さった、自然観察指導員・白神山地ガイドである市川善吉さん。 | 自己紹介ターイム!県内外からお集まりいただいたオーナーの皆さん。 | ||
田植え体験 | |||
白神ぶなっこ教室から横倉地区の棚田へ移動すると、早速田植え体験の始まりです。オーナー田の所有者である市川博之さんがご挨拶。そして、地域の皆さんのご指導のもと、いざ田んぼへ! | |||
親子でのご参加が多い横倉棚田オーナー。初回から参加しているご家族・お子さんもいるんですよ。 | |||
秋田大学の学生さんは、ボランティアで参加してくれています。 | 落としたら泥だらけ!苗投げの様子は見ているこちらもハラハラします。 | ||
スムーズに田植えが進むよう苗箱を運ぶ佐尾さん。大好きな景色が賑わう様子を、佐尾さんも市川さんも喜んでいるように見えました。 | |||
田植えも終盤。もう少しだよ! | もう一枚、小さな田んぼも手植えしました。 | ||
田植え終了。汚れた足を沢水で洗い流しますが、「ひゃっこい(冷たい)!」。 | 田植えが終わった田に肥料をまく市川さんの息子さん。美味しく育ちますように。 | ||
生き物、みぃつけた! | |||
子どもたちは遊びの天才!田植えが終わるとあちこち走り回る子どもたち。 虫取り網を持参しているあたり、さすがリピーターですね(^^) |
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子どもたちが遊びに夢中になる様子を見て地域の方は、「あぁやって遊んだなぁ、懐かしい」、「子どもたちの声が聞こえてきて嬉しい」と話していました。 | |||
田んぼの周辺で見つけました。左は、日本たんぽぽ。私たちがよく見るたんぽぽは「西洋たんぽぽ」。花の付け根の部分で見分けます。 右は、モリアオガエルの卵。通常、木の枝に産卵するため、田んぼの畦で見かけるのは珍しいそう。 |
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お昼ごはん | |||
田植えで疲れた体を癒すのは、青空の下でいただくお昼ごはん。 | 地域の農家さんも参加者と一緒になって食べました。 | ||
お昼ごはんの準備をしてくれた、白神ぶなっこ教室の中嶋さん(左)と石田さん(右)とお孫さんたち。 | 昼食を食べたその場所は山菜の宝庫!山菜採りもスタート! | ||
フキの葉で遊び、沢水を手ですくい…散策前に汗びっしょりに遊ぶ子どもたち(^^) |
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散 策 へ | |||
午後は、市川善吉さんの案内で「水無沼」を目的地に散策スタート! |
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道のりの途中には、清涼な水が勢いよく湧き出ています。子どもたちはフキの葉で上手にコップを作って水をゴクゴク飲んでいました。 | 約2kmほど歩いたでしょうか、水無沼に到着。菅江真澄の歌碑がありました。 | ||
「水無沼」という名称と眼前に広がる大きな沼。疑問に思った方も多いでしょうが、この沼は、江戸時代に農業用水確保のために造られた人造の沼だと市川さんが教えてくれました。横倉の棚田もその水の恩恵を受けています。 | |||
「たけのこ、見つけたよ!」 大人も子どもも、散策しながらも山菜採りを楽しみました。 |
散策から戻り、棚田近くにあるイワナの養殖所を見学。やはりきれいな水ゆえに美味しいイワナが育つのでしょう。 | ||
峨瓏(がろう)の滝 ・峨瓏峡 | |||
棚田からぶなっこ教室に戻りがてら、峨瓏(がろう)の滝に寄って一休み。 | 子どもたちが「わーっ!」っと大きな声を出して、トンネルに反響する声を楽しみました(^^)。トンネルを抜けると… | ||
峨瓏(がろう)の滝の更に上流。昼間の暑さも忘れるほど心地よい涼しさです。 | かつて、ここをトロッコが走っていたそう。緑豊かな自然の中に橋げたが残っていました。 | ||
終わりの会 | |||
再び、白神ぶなっこ教室に戻り、全員で終わりの会を行いました。
・50年ぶりの田植え。素足で土に触れる感触を思い出しました。 |
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・明日、学校の行事で田植えがあるので今日学んだことを活かしたいです。
他にも、「田植えで泥んこになる体験を子どもにさせたかった」、「ゲームで遊ばせているより、ずっと有意義な時間でした」などの感想をお聞きしました。 |
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後日、㈱白神ぶなっこ教室代表の佐尾さんからメッセージをいただきました。
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案内役を務めた市川善吉さんも一緒に散策をしながら、「もし、今のようにぶなっこ教室に遊びに来てくれる人がいなかったら、もうとっくに体を壊してやる気もなくなってたと思う」と話しくれました。誰よりも元気に背筋を伸ばし、シャキシャキっと歩く姿からは想像もしない言葉でした。 これは、きっと市川さんたちだけでなく、こうして棚田オーナーに関わる住民みんなの感想なのかもしれませんね。この横倉棚田オーナーの交流が、多くの人の活力になっています。 ●写真協力:秋田県 山本地域振興局 農林部 農村整備課 ふる里づくり班 |
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次回は、田んぼの生き物探しなどを行う「なつ!ブナと水と蛍の里で棚田ツアー」の開催を 詳細・募集が決まり次第、秋田ふるさとオーナー2014特設ページ、または、横倉棚田オーナーページにてお知らせいたします。 |
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