秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会ブログ

~葉っぱ伝道師・横石氏と余目のこれから~

*~いろどりの花~ 夢の種を蒔こう*

12月10日、過疎化と高齢化が進む町、徳島県上勝町で「葉っぱビジネス」を展開し、年商2億6000万円の売り上げで注目を受けている「株式会社いろどり」の横石知二社長の講演会が大仙市内小友・余目(あまるめ)地区にて、行われました。「夢の種を蒔く!~葉っぱビジネスの奇跡 徳島県上勝町~」と題し、横石氏は地域活性化伝道師として招かれました。
「葉っぱビジネス」とは日本料理に添えられる葉や花(つまもの)をおばあちゃんたちが出荷する農業ビジネスの一つです。年収1000万というおばあちゃんをはじめ、ビジネスに抜きん出た高齢者がたくさんいるそうです。おばあちゃんたちは単に葉や花を出荷している訳ではなく、みんな、パソコンを駆使して全国の市場情報の収集に余念がありません。また、自分が町で何番目の売り上げを上げているかの情報も分かるので、良い刺激となり今も同町で発展中の事業です。
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今回、講演会が開催された地で立ち上げられている、余目いきいき会議協議会の加藤加一会長が、横石氏に相談を持ちかけました。これまでに実施してきた「さくら花火観賞会」「ほたる観賞会」「新そばまつり」などのイベントを紹介するも、ボランティアが主体であり経済的な活性化にはつながっていないがどうすればいいか、と。


これに対し、横石氏は「(協議会が)これまでにやってきた活動は事業にはつながらない。方向性を変えてビジネスを貼り付けていけばよい」とアドバイスしました。余目の自慢であるホタルとビジネスを結びつけた「ホタル体験ツアー」や、ホタル生息地のすぐそばにあった空き家を利用して起業ができないか、という具体案も横石氏から紹介されました。
そのとき、大事なことはキーマンとなる「プロデュースする人」。この大きな役割を担うに相応しい人はビジネス感覚があり、地元の人に信頼される人。何より本気でやる人が適任、と横石氏は言います。先に挙げた具体案を指し、あれもこれも成功させようとするのではなく、協議会の枠以外の人とのつながりを大切にし、何か一つ成功させることを打ち出しました。言わば、絆と絆の繋ぎ役ができる人材が求められるということでしょう。
そして人を呼び寄せるには情報を外へ!と横石氏は続けました。
今はまだ小規模で栽培されている有機米・「ホタル米」を例に挙げ、ホタルが棲むくらいきれいな水で出来た米、というように情報に意味を深めていくのも一つの手と次から次に出る横石氏のアドバイスにじっくり耳を傾ける協議会の方たちなのでした。
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*交 流 会*
講演後、引き続き場所を変えて交流会が開かれました。
余目地区の一軒一軒それぞれにある、古くから受け継がれてきた伝統料理(これを余目では一戸一輝き(いっこいっき)と呼んでいます。)で横石氏をもてなしました。


見ておいしい、食べておいしい、色とりどりのがっこ(漬物)♪
フナの佃煮♪ なべすり餅や寒天♪えごにハタハタ寿司♪
秋田の食文化がお皿の上で繰り広げられました。

家庭料理を振る舞ったお母さんたち
とその舞台裏です。
「料理はみんなで作るけど、こういう機会に年上の母さんたちに料理を教えてもらって勉強してる」とのこと。家庭に伝わる料理。地域で継承していく料理。やっぱり人と人のつながり、大切にしなければならないですね。
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横石氏は「彩の仕掛け人」として世間から注目を集め始めたころ、金銭面やご家族のことを考え、当時の勤務先である上勝町の農協に辞表を出したことがあったそうです。その際、町の住民によって書かれた「嘆願書」が交流会で紹介されました。
「…横石様がいないとやって行けません。どうか上勝、彩の里の灯をけさないで、たすけて下さい。どうか今一度お考え直していただき、私達に生きるよろこびと勇気をあたへて下さい。…」
(引用『そうだ、葉っぱを売ろう!』横石知二著)
この嘆願書が紹介されたとき、会場内で涙を流す余目の方々がいました。上勝町とわが町を重ね、そして自分と重ねたのでしょう。本気で余目のことを考えているのが伝わる、熱い涙…。
※横石氏の基調講演に関しては、由利本荘市で開催されたものを県央担当・よどぎみがご案内しています(大仙市で開催されたものと共通内容)。誰にでも当てはまり、今後に活かせるヒントがたくさんありますので、ぜひ併せてご覧ください。→~葉っぱ伝道師・横井氏の講話~
                                  県南担当・けこさん
                          (写真協力:県北担当・やっつ)

2009年12月17日12:34 | 県南情報 | Trackbacks (0)

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