とことこ揺られる電車に乗って、車窓からの眺めを楽しむ旅。
皆さん、そんな電車時間を最近楽しんでいますか?
2月23日、今年度5回目を数える、秋田内陸縦貫鉄道「ごっつお玉手箱列車」が、
角館駅から阿仁合駅を目指して走りました。これは、自然美にあふれた景観の中を走る
お座敷車両に乗って、景色だけでなく料理も一緒に楽しんでもらうイベント列車です。
料理は、沿線上で暮らす農家のお母さんたち(グリーン・ツーリズム西木研究会)によって、
停車駅から自慢の一品が次々に運び込まれます。
この日、大荒れの天気予報のため覚悟して角館に向かいましたが、青空に迎えられました♪
電車の旅を共に過ごすのは、グリーン・ツーリズム西木研究会の門脇砂絵美さん(右)、
高橋由希子さん(左)です。同研究会で次世代を支える若いお二人が当番でした。
手作りしたお揃いの作務衣を着て、明るく楽しい旅を案内してくれました。
そして、同じく手作りエプロンを身に付けて、案内役を務めてくれたのが、
秋田内陸縦貫鉄道の藤原文雄さんとアテンダントの鈴木順子さん。
お二人とも、秋田を感じさせてくれる柔らかい口調の方言。ほっこりした気持ちになります。
●●●“ごっつお”を一挙にご紹介●●●
昭子さんの干し餅と寒天 桜の塩漬け入りの寒天、揚げ干し餅には桜のシール。春を予感させてくれます。 |
佳子さんのお漬けもの(がっこ) なんと10品目の彩り豊かながっこたち。見た目も美味しく、いろんな味が楽しめました。 |
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弘子さんの焼き栗 ここ西木町の特産物には、日本一大きな西明寺栗があります。大きなものだと卵Lサイズほどに! |
恵子さんの味付けまま(まま=ごはん) 天然まいたけ入りの贅沢な一品。香りも一緒に味わいました。 |
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勝子さんのおかず ボリュームたっぷりなうえ、干し柿のチーズ巻きなどオリジナル料理も詰め込まれたおかず。 |
富士美さんの甘いもの 最後のデザートは、焼き餅(おやき)です。香ばしさもありつつ、しっとり甘い餡がたまりません。 |
全ての料理は、おしながきで「〇〇さんの料理」として紹介されています。
ほとんどの参加者の皆さんにとっては、会ったこともない農家のお母さんですが、
こうすることで料理を作る「人」を想像しますよね。そして、一瞬だけですが、
駅で料理を届けた際に手を振ってくれます。会話はなくても、ひとつの交流が生まれています。
料理を作ってくれた、農家のお姉さん&お母さん
見えなくなるまで手を振り、乗客の皆さんも温かい気持ちに応えて手を降り返していました。
(全員のお母さんたちを写真に撮ることができず、ごめんなさいm(_ _)m)
車内も温かい雰囲気
お客様との会話を楽しむ西木研究会のお二人。地域に伝わる伝統行事「かんでっこあげ」に
ついて、説明する鈴木さん。車窓から見える絶景の雪景色。そして、その景色が少しでも
見えるようにと、窓ふきを繰り返す藤原さん。みんな温かい人たちばかりでした。
県外のお客様からお話を聞きました。
「電車が好きだから、この内陸線に乗るのを第一の目的に神奈川から来ました。
地域の料理が運ばれてくる電車なんて面白そうだなぁと思って。とても美味しかったし楽しかったですよ。
いろんな情報誌に載ってるので、電車好きなら県外からでも来ると思いますよ。」
ごっつお玉手箱列車は、約1時間半の旅です。
この電車は、秋田の人と出会うところから始まります。
ぜひ、ただ乗るだけの電車から、秋田の魅力をぎゅーっと味わえる旅、体験してみてください。
もう一度見たいと思える景色、もう一度会いたいと思える出会いがあると思います。
*今年度最後の運行となる第6回ごっつお玉手箱列車については、こちら。
協議会事務局
2013年2月27日11:00 | 県北情報, 県南情報 | Trackbacks (0)