特集1 

あっつあつ!秋田の鍋料理

雪国・秋田の冬の楽しみといえば、郷土が生んだ鍋料理もそのひとつ。
冷えきった身体を芯から温めてくれる鍋に、心も体もぽっかぽか。

その土地や家庭によって、材料や味付けが違えども、
鍋に込められた、作る人の“まごころ”はどの鍋にもたくさん詰まっている。

秋田と言えば“きりたんぽ”、漁師に愛された“石焼鍋”、
田沢湖の新定番“山の芋鍋”―さぁ、秋田の鍋であったまってたんせ。

 

(ここでご紹介する鍋は、種類によって各農家民宿等でも提供が可能です。
 詳しくは、各施設にお問合せ下さい。)

県北地区

きりたん

■鱈のダダミ鍋

秋田県といえば“きりたんぽ”と言われるほど、その知名度は全国区。発祥の鹿角、本場の大館と言われるが、秋田県全域で親しまれる定番の家庭料理。 

 

(提供:民宿 だまっこ屋)

秋田の鍋シリーズ:きりたんぽ鍋

鱈の白子のことを秋田では「ダダミ」と呼び、生で食べるほか、鍋ものとしても人気がある。ブツ切りにした鱈の身とダダミの組み合わせはまさにご馳走。沿岸で多く食べられる、冬の漁師料理。

 

 (提供:漁火の館)

秋田の郷土料理レシピ:だだみ鍋

 

   
■だまこ鍋 

八郎潟周辺の南秋地方が発祥の地とされる。潰して丸めたご飯を、鶏がらの出汁に新鮮な野菜などと一緒に入れて煮る。そのため、きりたんぽによく似ているが、だまこ鍋の方がその歴史は古い。主に発祥地周辺から県北部で親しまれている。

(提供:阿仁の森ぶなホテル

秋田の鍋シリーズ:だまこ鍋

   
県央地区
■しょっつる鍋 
昔、ハタハタが大量に水揚げされていた頃、さばき切れないハタハタは塩蔵されたことから、「しょっつる」が生まれたと言われている。透き通った汁と一緒に、ほろほろと柔らかいハタハタの身、ぷりっぷりのぶりこ(ハタハタのたまご)をいただく鍋も秋田名物に挙げられる。

 

(提供:男鹿市戸賀「ハタハタ番屋」)

秋田の鍋シリーズ:しょっつる鍋

   
■石焼鍋 

漁師の暮らしの中から生まれた、男鹿の郷土料理。
木製の桶の中に、新鮮な魚介類や野菜、出汁を入れ、そこに真っ赤に焼けた石を投入。具材はあっつあつ、味噌の香ばしさがたまらない豪快な料理である。

 (提供:男鹿市北浦「萬盛閣」                                                           秋田の鍋シリーズ:石焼鍋

 
県南地区
■山の芋鍋 

 

仙北市田沢湖で生まれた名物料理。粘り気の強い山の芋をすりおろし、団子状にまとめて一煮立ち。ふわふわした食感の山の芋から風味ある出汁が旨みを効かせる、滋味に富んだ新・郷土料理。 

 

(提供:体験交流施設アイターン農産

秋田の鍋シリーズ:山の芋鍋

   
■いものこ汁 ■納豆汁

秋田では里芋のことを「いものこ」と呼ぶ。柔らかく、ほくほくの孫芋を使ったいものこ汁は、県南部で最も主流の鍋。行楽シーズンに屋外で大勢で食べる楽しみも、この鍋の魅力。

 

(提供:農家民宿 三又長右ェ門 

食と農からのまちづくり:いものこ汁

すり鉢でよくすった納豆を、山菜や豆腐など具材たっぷりの味噌汁に溶かして作る家庭料理。納豆の粘りからくる、とろっとした舌触りや独特の香りは、納豆好きにはたまらない。

 (提供:農家民宿 三又長右ェ門 

秋田の鍋シリーズ:納豆汁